UPDATE - '08.03.30
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【 News@アルバム "HIStory" 】 - page.7 -
アルバム "HIStory" Teaser
Scream Childhood You Are Not Alone Earth Song
They Don't Care About Us Stranger In Moscow HIStory Smile
S I D E S T O R I E S
Teaser 撮影現場にて 彫像マイコー日本上陸 MJ Changes HIStory - MTV,ABC,BET
レコーディングスタジオ in NY '94 They Don't Care About Us ブラジルver.撮影現場
■'95年7月5日発行分■
6月16日、マイケルは
「関係者の感情を傷つけたことは遺憾で謝罪します」
との声明を発表した。
アルバムには
と、釈明のメッセージを添付する事も明らかにした。
歌詞の言葉の選択が、手を携えたいと願っている人たちを傷つけるという
予期しない不幸な結果を招いた。
アルバムの1曲 "They Don't Care About Us" に、ユダヤ人の差別俗語 「jue」 が使われていた。
一般紙・スポーツ紙こぞって取り上げたが、同業である某商業誌の顛末が記憶に新しかった為か
いつもの面白半分なバッシング記事とはならず、中には暗に同情的(?)なタイトルも
問題部分だとし抗議していた反ユダヤ活動監視団体 『サイモン・ウィーゼンタール・センター』 による話は、
「"kike" は、ユダヤ人に対する侮蔑的言葉の俗語。 "jew" は、ユダヤ人を指す言葉でそれ自体は侮蔑的な意味を持たないが、"kike" と並列して使うと否定的意味合いを帯びる結果を招いてしまう。」
としている。
当初マイケル側は、「反ユダヤの意図はない」 という釈明メッセージを添付することにしたが、今回はそれだけではなく表現が反ユダヤ的であることを認め、改めて謝罪した。
マイケルは、
「来週中に吹き込み直すつもりだ。
改訂版アルバムがいつ発表されるかは判らない。 出来るだけ早くなるよう努力する。
私は心の底から人種差別主義者ではないことを強調したい。 私にはユダヤ人の友人や隣人が大勢いる。 重ねてお詫びします。」
と述べたそうだ。
代替の歌詞になりそうなのは、 「jew me」 を 「do me」 へ,「kike me」 を 「strike me」 へ、らしい。
オリジナル版は既にアメリカで200万枚・日本で55万枚が売れていて、オリジナル版を回収しないまま改訂版が出れば、2バージョンが同時に出るという前代未聞の事態となる。
日本のエピック・ソニーもアメリカ・エピックの指示待ちで、オリジナル版を回収するかどうかは今のところ未定。
■'95年8月5日発行分■
現在ではこの言葉は 「騙す」 という言葉の意味として使われている。
歌詞の意味としては、「騙す・訴える・誰もが僕をひどい目に遭わす・蹴っ飛ばし騙して僕に白黒をつけさせたがる」 というものなのだ。
マイケルは、
「差別に立ち向かう姿勢を表現したもので、誰も傷つけるつもりなど無かった。
ただ、誤解される可能性もある。」
と認めた。
偏見に反対の立場を貫いているものの、偏見だと受け取られても仕方のない言葉の使い方をしたとして、ユダヤ聖職者に謝罪文を送り、今回出荷された分については歌詞の意味を説明するコメントを付けた。 また、次回分からはレコーディングし直すとも発表した。
ユダヤ人側は、マイケルの謝罪文に納得している。
「彼が真意を説明し、問題点を理解したことに満足しています。 ああ、そうだったのか…といった具合に。
いちアーティストが自分の意図を明らかにしたから良いのだ、という事ではありません。
つまり、アーティストが何かを言う事が問題ではなく、マイケル・ジャクソンよりむしろ、そのCDを買う200万人…それ以上の人々に間違ったメッセージが伝わってしまう事が問題なのです。
彼の取った行動は正解でしょう。 これは、時間をかけて取り組んでいくべき問題だと思います。
彼が “問題だ” という事に気づいた対応の仕方は正しかったし、問題点をしっかり認識した点を評価します。」
と答えた。
マイケルやマドンナ等の一部の有名人は、まるで問題を起こすのが常習犯・トラブルから逃がれられない。 宿命のようにも見えるが、トラブルは良いビジネスにもなるので実はワザとやっているのではないか…という見方もあるとのこと。
マイケルは本当にこの歌詞が解っていなかったのだろうか・マイケル自身はこの歌詞がまさか人を傷つけるとは思わなかったと言っているが、多くの人たちはこれを信じていないという。
「問題が起これば、売り上げは伸びるんですよ」。
消費者の多くが、マイケルに他意は無かったとは思っていないようなのだ。
「あれは白人が黒人に向かってニガーと言うのと同じ」・「非難されるのは判っていたはず」・
「意図的にやったと思う。話題になればCDも売れるから」。
いつまでも子供のように純粋なイメージの多いマイケルだが、実は商売のうまい したたかな大人だと多くの人は証言している。 自分の変わっているところを宣伝するため、エレファントマンの骨を買いたいと言ったり、『Dangerous』 をリリースした時は清潔感からよりセクシー路線への変貌を狙ってのダンスの振り付けを取り入れた。 そしてニューアルバムの宣伝では自分の像を建て、マーケティングに関しては思いつく限りの宣伝キャンペーンをしている。
最近では、一般の人々もスキャンダルに慣れっこになってしまい、滅多な事では驚かなくなった。 そのため、注目を惹こうとするアーティストの行動がさらにエスカレート。 結果が却って裏目に出ることもある。 特に宗教を批判するのはタブーだ。
マイケルは問題の歌詞を取り下げたが、ダメージは残っていると思われる。
マイケルとスピルバーグの間に出来た溝を埋めるには、かなりの時間がかかりそうだ。 スピルバーグはマイケルの反ユダヤ的な歌詞に激怒し、電話でマイケルを怒鳴りつけたという噂。 マイケルは、LAのサイモン・ウィーゼンタール・センターでスピルバーグ同席の記者会見をして この件について謝罪したいと申し出たが、スピルバーグはこれを撥ねつけたらしい。 そこで、記者会見を開かず歌詞を変えて新たにレコーディングをし直した。
TV番組でローマ法王の絵を破いたシンニード・オコーナー,作家のサイモラシュデゴーイングはイスラエル人を侮辱した著書を出版し、マドンナは "Like A Prayer" でキリストを侮辱した等々、
「アーティストが売り込むためには人と違う事をしなくてはならないのだが、それは破壊的である必要はない」
と、コラムニストは言う。
PEOPLE誌のコラムニストのミッチェル・フィンク氏は、
「私は、マイケルがワザと問題を起こしたのではないと思います。
そこが彼の欠点でしょうけど。」
アルバムの売り上げは伸びるだろうか。 ミッチェル氏は、
「いや、私の見方は逆です。 彼の人気はもはや落ち目なんです。
少し前のアルバムの時には全米中の6,7歳の子供の親たちが子供のためにマイケルのCDを買い求めていましたが、今はもうそんな事はしてませんよ。 彼の魅力は色褪せてしまったんです。」
■'95年10月5日発行分■
"They Don't Care About Us" の詞を撮り直しているところが収められている。
■'96年2月5日発行分■
■'96年3月5日発行分■
以前から友人関係にあったスパイク・リー監督(『マルコムX』等の監督)と共に、また世界中にインパクトのある作品となることでしょう!
スパイク・リー監督は、
「マイケルは最高のエンターテイナーだ。
彼とは年齢が近くて親近感を覚えるよ。 僕はJ5を観て育ったんだよ。
今回は、僕の監督したミュージック・ビデオを気に入ってくれて、マイケルから声をかけてきたんだ。」
と語っています。
マイケルはこのショートフィルムの中で、"世の中は不公平だ" と訴えているのです。
「基本線はマイケルが定め、僕が演出を加えた。
マイケルの意図は、"抗議する事"だ。 人間が人間に及ぼす非人間的な行為への抗議だ。」
とスパイク・リーは語りました。
ビデオ・プロデューサーは、
「説明なしで募集したんだ。 音楽を聴いて皆びっくりしていたよ。
"It's a Michael Jackson ! It's a Michael Jackson !" ってね。
本物のマイケル・ジャクソンなんだから、ものすごく興奮するよ。」
と、ハイテンションで語っていました。
監督のチェックを経てから、マイケル本人とリハーサル開始。 マイケルの表情は楽しそうで、エキストラと話したりスタッフとふざけ合ったりしていました。
スパイク・リーは、
「みんな全力で頑張ってるよ。 失敗したら一生笑い者になるからね!」
マイケルの友人であるジャーナリストのフロウ・アンソニーさんは、
「迫害の事実を描くことが本来の意図だから」
と、現場を取材して答えています。
【※編集注 - マイケル側はそれを否定、実際にも "オリジナル"は使用されていない】
翌10日、スパイク・リー監督はショートフィルム撮影を開始し、午後にはマイケルも現われて撮影を始め、撮影の一部を同地でこなしました。
リオデジャネイロから約1,700km北東にある このドナ・マルタ・ヒルズ・スラムは、公式な地図には掲載されていない地区だそう。 そこの住民もこのショートフィルムに参加しています。
この後はリオデジャネイロに移動し、スラム街のサンタマルタ地区で残りの撮影をすることになります。
この日マイケルは、Dona Marta Shanty Town へと向かいました。
同じ飛行機に乗り合わせた人によると、マイケルは楽しそうで歌を歌っていたそう。
マイケルは、1,500人の警察が警備する中 スラム街に到着し、マイケル・コールに迎えられショートフィルムの収録に入りました。
このダナマートのスラム街では水道が普及していないため、住民たちは共同の水道を使って一緒に洗濯をしながらおしゃべりを楽しむのですが、マイケルのビデオ撮りの件は実行される前から話題となっていました。
住民の女性は 「マイケルがここに来るなんてワクワクするわ!」 と言い、政治家たちが騒ぐことに不満を示しました。
政治家たちが騒いだのは 、スパイク・リーとマイケルがショートフィルムの撮影計画を立てたことから始まりました。
このスラム街は、リオで最も危険な場所!
実際、この一帯は麻薬密売人が仕切っていて、民家には銃弾の跡が生々しく残っています。
撮影計画を知ったリオ当局や政治家たちは、
「そんなビデオは、リオに関する誤ったイメージを世界の人々に植え付けることになる」
として猛反対し、リオ観光局のコールホ局長は
「マイケルの頭の中には金のことしかありません。リオを守るため闘います。」
と語っているのでした。
というのも当局は、このビデオはリオのイメージアップの取り組みやリオを2004年のオリンピック開催地に使用する運動を台無しにするものと考えたからです。
当局は、裁判所に撮影開始を遅らせる命令を出してもらう事に成功したものの、この処置はダナマートの住民たちを怒らせる結果となったのです。
「政治家は偽善者だよ! 選挙ではスラムの貧困を利用するのに、今度は市の問題を隠そうとしているんだ!」
「地元の政治家も重い腰を上げざるを得ないだろう!」
と。
こうした事に関して、スパイク・リー監督は
「こうした動きは、哀れかつ馬鹿げている。
そして、そんなことではまだまだ不安定な国だと思われる。」
と反論しました。
囚人の部分(※『Prison Version』 または 『NY Version』 と呼ばれるヴァージョン) は、NYのゲットーで既に撮影されています。
ブラジルでの政府の発言に、監督は
「ブラジルを貧しく傷ついた国としたものにはならないだろう。
だってそんな物ならNYのゲットーでだって撮れるのだから…」
と語っています。
ショートフィルム撮影には何の反対もなく計画が立てられた。
エルサルバドルのブラジル人街にいるアフリカ系ブラジル人のパーカッション・グループ OLODUM が出演するだろうということです。
またこの街の人々は、マイケルがここで撮影をして売り上げの一部を地元の託児所等の援助金として回してくれることを心から望んでいるようです。 (ちなみにロケーション代として3,000レアル(約32万円)を請求しました)
この撮影に使用されたいろいろな小道具を展示する 『マイケル記念館』 計画の話も出ています。
やっと撮影を開始したとたん、今度は地元のマスコミが 「麻薬王と取り引きして撮影にこぎつけた」 といった報道をしたのです。
この件について、スパイク・リー監督は
「撮影許可はもらったが、相手が何者かは知らない」
と語りました。
シングルはアメリカで3月11日ごろ・ヨーロッパでも同日のリリース予定らしいです。
■'96年4月5日発行分■
また "They Don't Care About Us" のショートフィルムは、NYでの場面を7分位,ブラジルでの場面を6分位、合計13分のロング・バージョンで流したそうです。
■'96年5月5日発行分■
4/1 NY編メイキング
4/2 ブラジル編メイキング
4/3 ワールド・プレミア NY編
4/4 ワールド・プレミア ブラジル編
その他、米MTVで4月3日AM11:30とPM9:30,米VH-1と米BETでは1日中。
ラジオ・リリースは4月16日。
当初のNY編には、ラスト間際に "手話"シーンがあった
o "They Don't Care About Us" ,"Earth Song" ,"Wanna Be Startin' Somethin'" のリミックス
o "They Don't Care About Us" ,"Earth Song" ,"Rock With You" のリミックス
(他リミックスも入る予定)
日本でのシングル・リリースは5月。
「これはマイケルが、僕たちブラジルの人達のために作ってくれたものなんだよ!」
■'96年6月5日発行分■
結局歌詞を変更しショートフィルムは改訂版の歌詞で収録したが、米MTVとVH1では、「歌詞全体が問題だ」 と放映拒否している。
マイケル側は、
「嫌疑は見解の相違。 彼が人種差別主義者ではないことは、作品を聴けば解るはず」
と語っている。
両局ともViacom社の下にあり、伝えられるところによると "They Don't Care About Us" を取り囲んでいる社会・道徳・政治上の論争ゆえに両局の放映リストから抜いてしまった。
MTVが最初にこのショートフィルム(NY編)を公開した時に写実的なニュース場面を見せているはずだが、最初に言わんとしているところで拒否されてしまった。
しかしこれは "芸術的自由の権利" であって、両局はオンエアすべきであり、ショートフィルムを見て彼ら自身が変わるべきだとインターネット上で訴えの声が上がっている。
このショートフィルムは、イタリア等のヨーロッパではブラジル編よりもNY編の方が多く放映されているそう。
ちなみに日本では、エピックに問い合わせたところ、NY編があるにはあるが非常に画質が悪く、放映できるものではないという対応だった。
最近あまり良いニュースのないマイケル・ジャクソンに、さらにBadなニュース。
アメリカの2つの音楽ビデオチャンネルMTVとVH1が、マイケルの最新ビデオ "They Don't Care About Us" を、いつまでも消えない 「ユダヤ人を貶している」 という話のために放映リストから外した。
マイケルは昨年、「Jew me」,「Kike me」 という歌詞で書かれた "They Don't Care About Us" が含まれるアルバム 『HIStory』 を発表した時も論議を巻き起こし、その時は彼は謝罪をし 「Do me」,「Strike me」 と歌詞を変えてレコーディングし直したのだが、今回スパイク・リー監督とビデオを作った時には、そのフレーズの上に新たに 「Chew me」,「Hike me」 という歌詞をかぶせた。
ビデオは2種類あり、そのうちの1つは暴力的なのだが そのどちらもが放映され、両方とも2週間前にリストから外された。
MTV側は、マイケルとリーが歌詞をオリジナル(1回目の変更)のものに直さないうちは、その歌には排ユダヤ的な香りがするので放映できない、としている。
マイケルの代理人であるボブ・ジョーンズ氏は、
「マイケルは人種差別主義者ではない。
その証拠に、彼は宗教を越えてあらゆる人々を代表して努力している。」
と述べている。
アメリカのエピックもこれに賛同し、MTVとVH1には失望したと反論した。
<ヨーロッパ>
<アメリカ>
<オーストラリア>
5/18付の 『MTVジャパン・トップ20』 で残念ながら3位,スペースシャワーの 『洋楽トップ10』 も6位から8位に下がってしまった。
ファン皆でNY編をどんどんリクエストしよう!
NY編はマイケルからのメッセージなので必見です!
■'96年7月5日発行分■
リクエストしてもかけてもらえないハンデのある状況下での30位の価値。
88%が売り上げ成績からなるものです。
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