【 '93年事件 part.2
― 経緯と推移・会誌より ―
( VOL.57 / Oct 1993 ~ VOL.109 / Oct 1999 )
I N D E X
part.1 ‥‥ TIME TABLE (推移一覧)
part.2 ‥‥ NEWS報道関連  This Page
  事件第一報   会誌NEWS欄より   民事和解   刑事不起訴 - 捜査終結宣言   付記 : その後
part.3 ‥‥ マイケルの声明 / 業界人・近親者のコメント
part.4 ‥‥ 関係者・近親者インタビュー
part.5 ‥‥ 特集記事

【関連ページ】 アメリカ訴訟社会の問題点   一件を終えて…
独占インタビュー by.タラボレリ氏   マスメディアへの 『アクセス権』
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= 会誌での事件第一報 =
( VOL.57 / Oct 1993 )

 '93年8月23日、マイケルが少年(13)に虐待を加えたという容疑で、21日サンタバーバラのネバーランド・ヴァレーとロスアンゼルスのマンションを家宅捜査されていることが明らかになった。
 次の日 24日、マイケルはロスで弁護士を通じて次のコメントを発表した。
 「ロス市警が公平な捜査をしてくれることを固く信じています。僕が犯罪に関わっていないことが明らかになるでしょう。」



 このことに対し、キャプテンEOを上映しているディズニーランドでは、「変更はない」 と上映を続行。
 マイケルをCMに起用しているPEPSIは、
 「何の事実も確認されていない今、コメントするのは不公平だ。私たちのプランに何の変更もない」
とコメントした。

 そしてマイケルの私立探偵は、
 「我々は2,000万ドル(約21億円)を要求されたが、断固拒否した。警察の捜査でマイケルの潔白が証明されるだろう」
と、マイケルは脅迫されていたと証言した。
 そんな中マイケルは、25日のバンコック公演を27日に延期。肉声テープでコメントした。 【詳細
 そして28日、米捜査当局は、少年の実父がマイケル側に2,000万ドルを恐喝しようとした疑いがあるとして捜査に乗り出したことを明らかにした。

 30日、今度はラスベガスのホテルの部屋の捜査が行なわれた。
 が、結局何も出てこなかった。

 そしてエリザベス・テイラーがマイケルの元に応援に駆けつけ、マイケルの両親・兄弟がこの件に関して記者会見を開き、ジャーメインは次のコメントを発表した。
 「この機会に、私たち家族がマイケルを愛し支えていることを伝えたいと思います。さらに、マイケルは彼の名声と成功を利用しようとした残忍な策略の犠牲者になったことを、私たちは確信しています」。


'93年8月30日、家族の記者会見。 三兄ジャーメイン・母キャサリン・父ジョー・長姉リビー・次兄ティト


 マイケルは、29日のコンサート後、偏頭痛でダウン。30日の公演を9月1日に延期した。

 そんな中、マイケルに強い味方が現われた。マイケルの友達である子供たちが、CNNのインタビューを受けたのである。
 ウェイド・ロブソン君は、こう話している。
 「僕たちは2人ともパジャマを着て、ベッドに入った。それはとても大っきなベッドで、僕たちはそれぞれ隅っこで寝るんだ」
 何もされなかったのか?という質問に対し、
 「何もないよ。友達として抱き締めるようなことはあるけど」。
 虐待を受けたという少年に関しては、
 「その子はウソをついていると思う」
と答えた。

 マイケルの自宅が家宅捜査を受けた時にその場に居合わせたブレット・バーンズ君は、母親と姉とともにCNNに出演し、次のようなインタビューを受けた。
 “警察は君にどんな質問をしたの?”
 「マイケルが、触るべきではない所を触らなかったか、もしマイケルが僕に悪いことをしたら隠さず人に言ったか…、同じ部屋で寝ていたかとか」
 “その質問にどう答えたの?”
 「彼はそんなことしないって」
 “マイケルと同じベッドで寝ることを変だと思わなかった?”
 「いいえ、離れて寝てたから」
 “母親として、2人が同じベッドで寝ていたことを変だと思いましたか?”
 (母)「いいえ、何もおかしくありません。兄弟のような関係でしたから。マイケルはとても純粋なんです」
 “カーリー(姉)、君も警察から質問を受けたの? どんな印象だった?”
 (姉)「弟に悪いことが起きたと認めてもらいたがっているようだった。でも事実ではないので無理な話よ。彼は絶対そんなことしないわ!」
 “息子さんが、これからマイケルと過ごすとしたら?”
 (母)「彼の所に行くように勧めます。今こそ、彼のそばに誰か行かなくては。次の飛行機にでも喜んで息子を乗せます。マイケルを助けられるかもしれない。さぞ辛い思いをしているでしょうから」

 【※追記 - 彼ら 2家族は、11年半後の '05年5月5日~6日、別件の法廷の場にて宣誓の上で証言。
    その証言内容は、'93年当時語った内容(上記)と 誰1人として全く矛盾していませんでした。
    青年となったブレット君の 「真実ではない事に自分の名前が持ち出されて本当に不快です」 と
    いう証言台での言葉を裏づけるように、彼らの名前を出した元メイドは、メディアで語った話を
    大陪審の場では否定したりと、一貫性とは遠くかけ離れていました。】


 そして9月7日、マイケルはついに日本にやって来た。
 10日・11日と、無事コンサートを終えた。

 10日、少年の弁護を引き受けていた大物女性弁護士グロリア・オルレッドさんが、突然降板していたことが明らかになった。
 オルレッドさんは地元ラジオ局のインタビューに、「私はもはや少年の弁護はしません」 とコメント。
 理由については、「これ以上は言えない」 と沈黙を守った。

 12日、ロスアンゼルスではマイケルを支援するデモが行なわれ、「マイケルは無実」と気勢を挙げた。
 そして14日、少年側は再び別の弁護士をたて、民事事件として損害賠償請求訴訟を起こした。

 少し前なら、こんなスキャンダルはタブロイド誌やTVのワイドショーで扱われている程度だったのが、今では大手マスコミもタブロイド誌から情報を集めている傾向がある。
 まさに、今回は事実よりも報道の先走りと言えるだろう。
 今の時点では、ロス市警は何の証拠も掴めていない。それ以外は未だに固く口を閉ざしたままである…。

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= 会誌NEWS欄より =
( VOL.57 / Oct 1993 ~ VOL.109 / Oct 1999 )

■'93.10.5発行分■  
  • エリザベス・テイラーや ブルース・ウィリス,マイケル・ジャクソン等の身辺警護に当たっている警備専門家のアーロン氏によると、「最近は金めあてにスターを恐喝するファンもいる」 という事です。
    LA州警察の脅迫対策担当ホールズ刑事は、
     「スターを脅すファンは殆んどが精神異常で、内容は "殺す","傷つける","結婚してほしい" 等、さまざまです。」
    と語っています。
    LA市警の脅迫対策課が扱う事件のうち、有名人への脅迫は18%を占めています。

  • 今回の疑惑ニュースに関し、LAの13歳~17歳の青少年にアンケートを実施したところ、
      マイケルを信じる  77%
        〃  信じない 19%

    という結果が出ました。

  • モスクワでマイケルは大統領以上の歓迎を受け、市内を観光しました。
    ホテル前では、労働者の平均月収4倍というチケットが売り出されました。
    モスクワでは、事件のこととは全く関係なく スーパースターの地位は揺るがない様子で、コンサートへ来た人々はマスコミのインタビューにこう答えています。
     (女性): 「あんなのウソっぱちよ!」
     (男性): 「そんな事、作り話だよ。マイケル・ジャクソンは最高にイイ奴さ!」

■'93.11.5発行分■  
  • LA市警はフィリピンに渡り、マイケルのネバーランド別邸の元管理人マーク・キンドイ氏の事情聴取を3時間にわたって行ないました。
    【※追記 - '88年~'90年まで勤めていたキンドイ夫妻は、9月上旬に英タブロイド「サン」紙で・中旬にマニラで開いた記者会見で、「ハネムーンの夫婦がするような事をマイケルが少年たちに行なっている場面を何度も目撃した」・「知り過ぎたためクビになった後、轢き逃げ未遂やマイケルの雇ったと思しき男に付け回されたりで身の危険を感じ、母国フィリピンに戻った」 等と語った経緯によるもの。
    “マイケルの不適切行為について当時書き記していた” とする日記も登場させ、マスコミはこぞって食いつき、20万ドル(約2,100万円)の版権料が提示されたとも伝えられました。
    キンドイ夫妻はさらに、当時の超過勤務手当の一部28万ドル(約3,000万円)が未払いとも主張。
    しかし、「3歳の幼児にもイタズラをしていた」 との話を、すぐに自ら 「これは作り話だった」 と言って引っ込めたというキンドイ夫妻…;
    (ちなみに、彼らは以前からネバーランド内の写真を無断で流出させたりの問題行動をしていた)
    結局LA市警は 「特に収穫なし」 として引き上げ、実際、法的な場で彼らの存在が取り沙汰される事は以降ありませんでした。】

    一方、キンドイ氏の甥でアメリカに住むグレン・ベネラシオン氏は、キンドイ夫妻の主張に疑問を投げかけ、
     「過去におじが私に語った話と現在主張するものは、かなり矛盾する。彼のマイケルに対する批判も最近のものだ。金儲けに利用しているとも考えられる」
    と語っています。


    '89年頃。 ほんの数年後、彼らが金の亡者に変貌することを当時誰が想像し得ただろうか

  • マイケル側の私立探偵ペリカノ氏から窃盗の容疑で訴えられているキンドイ夫妻は、ペリカノ氏を名誉毀損で訴えると語っています。

  • マコーレー・カルキン君は、現在 「ゲティング・イーブン・ウィズ・ダーティ」の撮影現場で仕事をしていますが、とても不機嫌でスタッフは困り果てています。
    TVのマイケルのNewsに、「全部デタラメだ!」と叫び、警察の聴取に対して 「マイケルは親友だし、僕に変なふうに触れた事など無いよ」と訴えました。
    彼はマイケル側の証人として立つ可能性もあるとか。
    【※追記 - ネバーランド別邸のコックを9ヶ月務めたフランス人のルマーク夫妻が、「頼まれた料理を持って部屋に入っていくと、マイケルがカルキン君の身体をまさぐっていた」 等とLA市警に語っていたという経緯によるもの。】

  • マイケル側の顧問弁護士は、米グローブ誌を相手取って 約10億9千万円の損害賠償訴訟を起こすことを明らかにしました。
    【※追記 - 少年の実父を待ち伏せして襲った2人組の暴漢が 「生きて裁判を見られると思うなよ」 と言い残したとの記事や、上記ルマーク夫妻の記事などを掲載。
     暴漢の件は、LA市警がマイケル側の関与を調査中としたが、その後の話は全く出て来ず。】

  • リズのスイスの別荘に、1週間の休暇を取って13歳と9歳の2人の少年とともに訪れたマイケルは、食事を5ツ星ホテルから運ばせて一晩一緒に過ごした後、翌日は2人のためにスキーウェア・CD・ビデオ等 約490万円分もの買物をしたそう。
    この後、サインを求めに来た10人のティーンエイジャー達も別荘に招き入れたが、そのうちの1人は 「彼は1人ひとりに枕を渡したけれど、枕投げをして遊んだだけ」と言いました。状況が状況だけに、ばっちり英タブロイド誌が一斉に報じていました。
    【※追記 - この2人の少年は、マイケルの友人ドミニク・カスシオ氏の息子たち。このスイス滞在には父親であるカスシオ氏も同行しています。親子はエルサレムでマイケルと合流し、一緒にスイス・ジスタッド入り。
     カスシオ氏いわく、「子供たちとマイケルの関係は普通で、何もおかしい点は無かった」。
     カスシオ氏の親類は、「まるでボーナスのような親子旅行プレゼントをマイケルから電話で聞いて、2人は “信じられない” といった顔をしてたよ」。】

■'93.12.5発行分■  
  • マイケルが台湾入りした9月3日の夕方、続いてファミリーがやってきました。目的はマイケルを激励するため。パパ・ママ・長姉リビー・長兄ジャッキー・三兄ジャーメイン・末弟ランディの 6人が駆けつけ、マイケルを支援する記者会見を行ないました。
    ジャネットの来台も最後までウワサされていましたが、結局姿は見せず。
    【※追記 - MTV-VMA出演が目前だったため断念したそうです。】

  • 少年の母親の弁護士 マイケル・フリーマン氏は、少年の弁護士として最初に立った女性弁護士グロリア・オルレッドさんが降りた同時期に辞任していました。さらに次の弁護士も辞任!
    今の新しく就いた弁護士 ラリー・フェルドマン氏は、「不特定な損害」として再び提訴しました。

  • 少年の実父側の弁護士は、「マイケルはツアー以来1度もアメリカ本土に足を踏み入れず、逃げている」 と腹を立て、11月19日までに帰国して宣誓証言をするよう要請しました。
    裁判所はマイケル側に、「帰国するか、または帰国しない理由を提出するよう」命じました。
    10月30日、それを受けてマイケル側は “警察の捜査がすべて終わるまで裁判開始の延期の申請” をし、17ページにも及ぶ書類とともにアメリカの法律での時効6年の開始延期の要請書を、LAの高等裁判所に提出。

  • メキシコのコンサートを3回キャンセル。抜歯手術のため1日入院。しかし別の歯も悪化し、治療。
    同地にリズ夫婦が訪れ、マイケル無実を主張しました。

  • 11月9日、エンシノの両親が住む家の家宅捜査がLA市警によって行なわれましたが、その捜査目的は発表されていません。容疑継続の一環だという事のみ。
    犯罪に関係あるようなビデオや写真などの押収はありませんでしたし、「マイケルに性的虐待の訴えを起こしているのは、今回の少年だけ」 という事です。
    【※追記 - 家宅捜索は7台の覆面パトカーに分乗した16名の捜査員により、葬儀のため数ヶ月ぶりに家族不在になった隙を突いて行なわれました。捜査令状を提示された派遣ガードマンの連絡により、母キャサリンが長女リビー・次男ティト・末男ランディを伴い帰宅した時には既に邸内捜索中。
     捜査令状には、「あからさまな子供の性的な写真及び性的虐待の証拠品を捜す目的」 と明記されていたとの事で、その捜索は数時間にも及び、40~50箱分のマイケルの私物が押収されました。
     エンシノ邸の従業員いわく、その捜索ぶりは 「信じられない光景だった」 そう。】

  • 11月12日メキシコシティーに滞在していたマイケルは、肉声のカセットテープを使い、ビバリーヒルズの彼の広報オフィスより 「Dangerousワールド・ツアー」 の今後すべての予定を中止すると発表しました。 【詳細
    2分間にも及びマイケルの声明は、「肉体的・精神的な理由からツアーを中止する」とし、事実無根の容疑をかけられ ツアーの疲れも重なり、鎮痛剤の常用をしたことから中毒になったと語りました。

  • マイケル側は、13日にロンドンを通関する旨をLA市警に電話連絡していたのですが、マスコミにはマイケルの足取りが掴めなかったため、「マイケル失踪」と大々的な報道をし、マイケル捜しをし始め、リズの別荘・フランスのリゾート地・英ロンドンの診療所で6週間治療している (リズがエルトン・ジョンに相談し、エルトンの紹介で)とか、ついにはデイリー・ミラー誌が 「マイケルの居場所当てクイズ! 米ディズニーランドもしくはマイケルが居た場所への旅行の懸賞付き」 なんてバカな企画までやる始末。
    ウワサのあった病院前には、イギリスTV局が小太りマイケルそっくりさんを出現させ、ファンの大ヒンシュクを買ってしまいました。(ホント!バカ!)
    また、フランスのホテルにいるという報道に関しては、フランス当局が 「そのホテルは、むこう1ヶ月閉鎖されている」と、これを否定しました。
    一方アメリカでは、今回の裁判の公聴会がありました。


    それはもう大騒ぎ。 健康や復活の有無を心配しつつ静かに時を待ちたいファン達の神経を逆撫で。


  • 11月14日、米ペプシコ社が 「ツアースポンサー契約を打ち切る」 と、NYで発表しました。
    ペプシコ社の広報担当者は、
     「スポンサー契約はツアー完了時点で終えることになっており、マイケルがツアーを打ち切るという事なので、スポンサー契約も切れたという事になる」
    と述べました。

  • 11月15日、マイケルの弁護士の1人 バート・フィールズ氏がLAで記者会見をしました。
     「マイケルがアメリカで治療をしないのは、裁判の法的な真偽を避けるために国外に脱出したのではない。
     今アメリカでマイケル・ジャクソンが治療を受けようとしたら、その所在がたちどころに明らかになり、その施設は報道機関に取り囲まれ、ヘリは上空を舞い、熱狂的ファンはパラシュートで中に降りようとするという状況が想像できるので、国外での治療が賢明と判断した。
     薬物治療には6~8週間かかる。マイケルは身を隠しているわけではない。弁護士に協力して弁明するという知性的な活動が出来ない状態なのだ。
     マイケルは民事訴訟が待っている事も知っているし、裁判は受けて立つ覚悟だ。そのプロセスに彼も参加する。そして無罪だという事を証明してみせる。」

  • 少年側の弁護士は、とつぜん薬物中毒での治療という件に対し、疑わしいとしています。
    15日の記者会見で、マイケルの弁護士が 「知性的活動は無理」 とコメントした事について…
    数年前、マイケルを別の件でも尋問したことがあるマニング弁護士は、マイケルとメキシコシティーで著作権侵害問題を7時間にも及び尋問したり反対尋問を受けていた事を明らかにし、その時のマイケルについて、
     「聡明な人物だと判りました。ビジネスの事をよく知っています。自分が作った歌とそうでない歌もよく憶えていて… 数年前の物もです。今回も、'89年当時の件の時も、マイケルは変わりなく同じ状態でした」
    と語りました。

  • LAのハリウッドの星型が並ぶウォーク・オブ・フェイムで、マイケルの星型のところにファンが集まり、“マイケル支援”の垂れ幕を路上に置いて署名を募っています。
     「全て明らかになるまでは、有罪とも無罪とも言えません」
     「そっとしてあげて欲しいです。中毒から立ち直ってこの件に取り組んで欲しいです」
     「早く快復して欲しいです。彼を信じています。きっと大丈夫です」
    道路にひざまずいて人々は次々と署名をしています。
    一時、マイケルが入院していると噂になったイギリスのチャーター・クリニックの前でも、ファン達が 「マイケルは100%無実だ」 という垂れ幕を掲げ、支援していました。

  • 11月18日、ロンドンの北部マリルボーンのナイチンゲール病院にマイケルが入院していると報じたのは、イギリスのタブロイド誌 「サン」。
     “8室を貸し切り、ボディガードも宿泊。集中治療後、精神的な面の治療を経て退院予定”
    と書き連ねましたが、マイケル側からの正式コメントではありません。

  • CNN子供ニュースでは、今回の疑惑経過を子供に説明して双方の言動を全て伝えたところ、子供たちの反応は冷静で、
     「病気ならコンサート中止も仕方がない。頑張って欲しい」
    と述べました。

  • 来年'94年3月21日に、サンタモニカ上級裁判所で民事裁判が行なわれる事が報じられています。

'93年11月23日の この法廷では、LAとサンタバーバラ郡での大陪審を行なう事も決定。
[奥]: 少年側弁護士 ラリー・フェルドマン氏   [中央/手前]: マイケル側弁護士 バート・フィールズ氏/ハワード・ワイツマン氏

■'94.1.5発行分■  
  • レイノルド・ジョーンズ氏ら 2人が、「The Girl Is Mine」,「Thriller」,「We Are The World」 の3曲を マイケルが盗作したとし、訴訟しました。
    この件でマイケルは、11月初旬メキシコシティーにておよそ10時間にわたり証言ビデオを収録。
    2人の訴えは、
     「マイケルに聴いてもらおうと曲を送ったが何のリアクションもなく、結局3曲を部分的に盗作し Thriller等を作った」
    というもので、マイケル側の弁護士はノーコメント。
    関係者によると、マイケル側は 「また便乗訴訟だ…」 と苦々しい表情だったと伝えられています。
    ちなみに、「The Girl Is Mine」 は Thrillerのアルバムを発表した後 一度盗作として訴えられていますが、この時もマイケルは裁判所でマイケル自身が歌ってみせ、自作したとして勝訴しています。
    「Thriller」 はマイケルが作曲したものではありませんし、「We Are The World」 はライオネル・リッチーとの共作です!
    アメリカでは訴訟が起こされると、被告側は否応なく原告側と話し合いを持つのがルールで、訴えを無視しておく事は出来ません。
    マイケルを相手にした訴訟の場合、注目度が高くマスコミも詳しく報道し、渦中にいる人物が口を開けば視線が集まるため、情報に値段がつきます。口を開けば1万~2万ドルになるというのが常識のようになっているらしいです。

  • 元ガードマン5人から 「不当解雇」を理由に訴えられました。彼らの弁護士が明らかにしたもので、5人はいずれも 「知りすぎている」という事でクビになったと主張しています。
    彼らはツアーが始まる前(疑惑が発覚した夏ごろ)から別個に解雇され、今回まとまって訴訟を起こしました。
     「マイケルはエンシノに住んでいた頃から夜な夜な少年狩りに出かけ、部屋に連れ込んでいた」
    などと語っていますが、これに対しマイケル側は 「ナンセンス」というコメントしか発していません。
    また、この元ガードマン達は12月29日にTVで解雇について語りましたが、
     「マイケルは子供を次々と寝室に連れ込み、朝まで物音ひとつせず入りっきりだった」。
    しかしこのTV出演料は、なんと! 10万ドル(約1千万円)とも言われています。

  • マイケルの元運転手が、少年側の弁護士に対し5時間証言しました。
     「マイケルを30日間、少年の家に送った。少なくともそこに30日間は泊まった」
    と語りました。

  • 元カメラマンがマイケルのプライベートな生活を撮ったビデオをヨーロッパのTV局に販売できないよう、マイケル側が訴訟を起こしました。このビデオには、家族や動物と過ごしている様子が収められています。
    裁判所の命令で販売差し止めしようとする事に対し、元カメラマンは 「過剰反応だ」。

  • メイドとしてネバーランドで働いていた女性ブランカ・フランシアさん 【※会誌では名を伏せてありましたが、後々にわたって悪質度が非常に高いため独断で実名を出します】 が、警察当局に
     「マイケルは複数の男の子と裸ではしゃぎ回っていたことがある」
    と証言し、その内容がLAタイムスに載りました。
    が! フランシアさんの証言は、微妙に食い違っていたりするのです。実は、あるタブロイドTV局にお金をもらって出演し、そちらでは
     「マイケルと子供が裸でプールに入ったりシャワーを浴びているのを見た。当時、私の子供は7歳で、彼の虐待を受け、プライベートな部分を触られた。恐ろしくなり仕事を辞めた。マイケルは口止め料としてプレゼントを(お金という話もある)もらった事もある」
    と語っていますが、警察でこの親子を取り調べたところ、これによってマイケルを起訴は出来ないと結論づけています。
    フランシアさんは、少年側の弁護士にも7時間にも及ぶ証言をしています。

  • “Thriller”の時にダンサーとして雇われた男性がTV出演をし、
     「マイケルが、お互いに背中を合わせマッサージをしようと言ってきた事があり、“そのケ”がある。自分は彼と幼なじみで、彼は子供の頃から “そういう”クセがあった」
    等と語りました。

  • マイケルのネバーランド・ランチ売却の広告が、業界紙(土地や家の売買を紙上で紹介しているもの)の小さな欄に目立たないように掲載されていた事を、ABC全米テレビ局が発見。
    ツアー中止や弁護料支払いのためと見られたり、スイス銀行に資産を移した(のちにマイケルが否定)と友人に語った事でこの一連の忌まわしい想い出を捨てるためか? との見方も出ています。

  • アメリカのTV番組 「ラリー・キング・ライブ」 で、バニティ・フェア誌のモーリン・オース女性記者が出演し、同誌の1月号 でマイケルについて語りました。

  • ラトーヤが、イスラエルのテルアビブで12月8日、記者会見をしました。 【詳細

  • ロンドン・デイリーエクスプレス誌に、ジャーメインのインタビューとして 「マイケルは疑わしい」 というコメントが載りました。これに対してジャーメインは、
     「取材を受けた事実もない」・「家族全員でマイケルを1000%信じている」
    と語りました。
    ジャーメインは、この報道を取り消さなければ 2億ドルの訴えをするとしています。

  • 12月10日、サンタバーバラ空港にマイケル到着!
    目撃者によると、ボディガードとともに2人の少年(12~13歳)を連れ、帰国しました。
    マイケルの弁護士は、
     「無実を証明するために帰国した」
    と述べました。

  • 12月16日、全米テレビ局は (盗作と訴えられた件で)11月8日・10日メキシコシティーにて収録されたマイケルの “証言ビデオ収録テープ”(連邦陪審員の前で流される模様・冒頭のNEWSを参照)をテレビ公開しました。
    このビデオは、鎮痛剤中毒でワールドツアーを中止する直前のものです。



    ― 流されたテープの一部より ―
     「僕に音楽テープを聴いてくれと言い寄って来る人は多いのですが、全部断わっています。僕は自分でも曲を作りますから」
    と言い、真っ向から否定。“The Girl Is Mine”を歌ったり、“Who Is It”をアカペラで歌ってみせました。
     「“We Are The World”は、子供たちのためにとクインシー・ジョーンズから言われ、子供たちをとても大切にしている僕に依頼が来たものです」
    と答えた途中でマイケルは席を立ち、鎮痛剤を服用してきました。
    その2分後から… マイケルの身体は風船のようにユラユラと揺れ、着ていた服のジャンパーを脱ぎ、質問に対しても言葉が出ず、受け答えしている事が意味不明となり、目もうつろとなりました。
    中毒症状を感じさせ精神状態や体調の悪さが明らかで… 
    この放映は、全米に大きなショックを与えました。
    日本でも、BSのBBC Newsで 朝5:00,6:00に放映されました。

  • マイケルの鎮痛剤中毒の治療をしたロンドンのウェルズ,フォーカスト,クリフの3人の博士が、これまでの診察で心理的な分析から
     「彼は信仰上の理由で、女性・男性・もちろん子供とも性体験は無く、ディズニー・子供・動物を心から愛しているし、“氷の微笑”のようなセクシーな映画では部屋を出て行くほどだ。我々はこの診察結果を裁判で証言するつもりがある」
    と語りました。

  • マイケルの弁護士は、最高裁に対し
     「裁判の様子を非公開にするように・そして証人がマスコミに話をしないようにする “ギャグ・オーダー”という措置をとるように」
    と申請をしましたが、12月17日、裁判所はこれを却下。
    マイケル側は、“刑事訴訟された場合、民事の証言が不利になる”と考えたのですが、裁判所はその時にもう一度考えるということにしました。


    チームに加わったジョニー・コクラン弁護士、本法廷初登場

  • NAACP(アメリカの全国黒人地位向上協会)は、マイケルの信任投票を行ないました。
    そして “マイケルを支援する”ことを発表しました。
    NAACPの代表は、
     「マイケルは、マスコミの標的にされてしまったんだ!」
    と語りました。

■'94.2.5発行分■  
  • 12月22日正午(日本時間23日午前5時)、マイケルはCNNの衛星回路を使い、全世界に向けて無実を訴える会見を行ないました。 【詳細
    既に報道されているとおり、これはマイケルの自宅 「ネバーランド・ランチ」から約4分間にわたり放映されたもので、警察からのひどい検査やマスコミへの批判,そして無実証明のため闘い続ける強い意志を明らかにしています。
    【※追記 - 自宅前に詰めかけた報道陣の中で、UPI通信の記者(24歳)がフェンスを乗り越え、不法侵入で逮捕されるという騒ぎもありました。】

  • 22日のマイケル会見後、NAACPのLA支部は、LA市警に対して
     「マイケルの市民としての権利は、このような方法で捜査が進められる事によって侵害されている」
    と苦情を書き送りました。
    また、NAACPの地方支部でも、警察署長に対して
     「あなたがた捜査班は、いったい何をしたいのか。何故いくつかの捜査の事柄が外部へ漏れ、相手側のは漏れないのか。この捜査は道徳的・人道的マナーから逸脱していないか」
    と質問状を出しています。(ガンバレ! NAACPっ!!)

  • 22日の会見を受けて、少年側弁護士は
     「マイケルはマスコミを操作している。裁判で審判を仰ぐべきだ」
    と語りました。また、陪審員への影響と自分のキャリアの為にやったのだとも語っています。

  • マイケルがツアーをキャンセルした為、大元のプロモーターであるドイツの 「ママ・コンサート」が、2千万ドル(約22億4千万円)の損害賠償で12月28日告訴しました。
    彼ら自身も各国のプロモーターにツアー不履行で訴えられた為で、
     「43回中 23回しか行なわなかった」,「中毒を知らされていなかった」,「公演内容も第一級のものではなかった」
    と裁判所に申し立てています。
    しかしこの告訴については、1月には和解される見込みのようです。

  • 「Dangerousワールド・ツアー」 のキャンセルによる保険金の支払い 3千万ドル(約33億6千万円)を、英国の保険会社ロイズに対しマイケル側が請求しました。
    これは、今回のアジアツアーの保証をロイズ社に依頼していた為で、マイケル側としては至極当然の成り行きとして保険金を受け取ったということです。

  • 「所有していたビートルズの版権を売却していた」 等と報道されましたが、全くの大カン違い!
    詳細を掲載した日経新聞によると、マイケルは所有するビートルズの曲を含む 6千曲の音楽著作権の運営と管理を '94年1月から5年間 EMIミュージック・パブリッシングに任せるという “管理契約” をした、というもの。EMIは、この契約の前払金として最初の年に 3千万ドル・5年間で合計 7千万ドルをマイケルに支払うことになっています。
    つまり、所有権は依然としてマイケルにあって、「裁判の資金に困っての投げ売り」 だなんて ウソ!
    それどころかマイケルにとっては、何もしなくてもこれだけの金額が転がり込むというおいしい話。

  • '94年1月1日、24年ぶりにバーブラ・ストライザンドがラスベガスで New Yearコンサートを行ない、これを観るためマイケルはかつてのジャンク・ボンド王マイケル・ミルトン氏と会場を訪れました。
    ステージ上からバーブラがマイケルのことを紹介すると、会場全体が拍手喝采したそうです!

  • 1月5日、パサディナで行なわれた第26回NAACPイメージアワードにプレゼンターとして登場し、振付師として優れた業績を残したデビー・アレンさんにトロフィーを渡しました。
    さらにマイケルは壇上で、疑惑に対して再び無罪を訴えました。会場中が一斉に立ち上がって拍手喝采 !! 【スピーチ内容
    この授賞式の模様は、1月22日アメリカで放映されました。

  • 1月10日、原告少年の代理人ラリー・フェルドマン弁護士がサンタモニカ上級裁判所に訴状を提出しました。
    '93年12月28日の日付と少年の署名が入った告白文で、提出後4ページからなる問題部分のコピーをマスコミに配布しました。(スポーツ紙にバンバン載ってたアレです)
    しかし、マスコミにバラまくなんて、何考えてるんでしょうね? マスコミ操作しようとしているのは本当にどっちなんだっ。
    ところで、この時バラまかれたコピーの内容と、これまで児童福祉センターから部分的に流れていた内容や民事訴訟を起こした時にも提出された訴状とは、いくつかズレや食い違いも出てきています。
    他にも、元メイド・元運転手・元秘書などの供述書が提出されました。

  • マイケルの弁護士は、“問題の写真”を、雑誌にはおろか法廷内でも見せないようにするため、懸命な努力をしています。
     「警察がこの写真を撮った正当性についても疑問を唱えていくつもりだ」
    と語っています。

  • 1月13日、著作権侵害として 「The Girl Is Mine」,「Thriller」,「We Are The World」 が盗作として訴えを起こされていた件でLAの連邦陪審の最終審理の結果、“無罪”と評決が出ました。
    この裁判には、「Thriller」の作者ロッド・テンパートンや、「We Are The World」の共作者ライオネル・リッチーも出廷し、マイケルはビデオ映像('93年11月8日・10日撮影)により出廷しました。

  • 1月15日、マーチン・ルーサー・キング牧師記念日に、マイケルは子供たち100人を自宅に招待。
    マイケルは子供たちとメリーゴーランドに乗ったりして、楽しい1日を過ごしました。

  • 1月18日に宣誓証言を行なう予定となっているマイケルの弁護士ワイツマン氏は、この証言を相手側の弁護士フェルドマン氏の事務所以外の場所で行ないたいと語っています。理由は、マスコミの注目を避けるため。
    また、警察側の捜査結果が2月1日に出るかもしれないという事で、宣誓証言は1月18日には行なわれないとの見方も出ています。(結局、1月22日現在まだ行なわれていません)

  • マイケル側は、3月21日の民事裁判に備えて弁護団を強化しました。
    主席弁護士のワイツマン氏によると、多くの調査・尋問をこなすため新たに3人の調査員を雇ったということです。

  • 原告弁護士のフェルドマン氏は、
     「マイケルは2ヶ月後には出頭し証言せねばなりません。彼は喝采されることも称賛されることもないでしょう」
    と述べた。それに対してマイケル側弁護士のワイツマン氏は、
     「身体検査令状も 原告の申請も、言語道断だ。これは騒ぎを大きくし、マイケルが悪い事をしたのが当然の事実で子供がその全てを目撃したと人々に思わせる策略なのです」
    と語っています。
    またフェルドマン氏は、マイケルの財務書類の提出を求めています。
     「ジャクソン氏は捜査に全く協力していない。だから、こちらから申請を起こさねばならない」
    だそうです。

  • 児童平和財団は、詐欺罪でマイケルを訴えました。
    マイケルが 児童平和財団の名前を使ってグッズを売ったにも関わらず、売り上げの約束分を支払わなかった為だそう。(ホントかよ)
    【※追記 - “児童平和財団が発売するグッズに マイケルが名前を貸すとの約束を反古にした” という 逆のやりとりの説も有。 賠償請求額は1億5千万ドル。】

  • 1月25日、両弁護士により、少年側とマイケル側による和解が成立したとの発表がありました。
    詳細

■'94.3.5発行分■  
  • 交渉の遅れを理由に解雇された私立探偵アンソニー・ペリカノ氏が、インタビューで
     「私は彼の無実を信じてきた」
    と語りました。
     有罪だから口封じをしたのでは? の問いに、
     「マイケルをよく知る人はそんな風には思わない。仕方のない事だったと受け止める」
    と答えました。

  • 不当解雇されたと訴えていた元ガードマン5人の弁護士 T.マシューズ氏は、
     「マイケルほどの力と金の持ち主じゃなかったら、とっくに逮捕され刑に服しているはずだ。私が担当する事件でも立証すべき事柄は同じだ。マイケルは証人台に立たざるを得ないだろう」
    と語ったそうな。 (マイケルほどのお金持ちだから、いわれの無い事でゆすられてるんじゃないかねェ)

  • “Thriller”の時の “自称”マイケルの友人のダンサーは、
     「力と金がある人は、何をやっても平気でいる。金を支払って何も無かったことにする。マイケルに身体を触られて抗議すると、先方は金で済まそうとした。定期的に脅迫されたので警察に届けた。警察が来ると判ると、金で買収した」
    と語りました。 (この人の話ってインタビューを受けるたびにどんどん尾ヒレが付いていくんだよね~~)

  • 少年側から出されていた損害賠償請求訴訟は 1月25日に和解が成立したが、当局は示談成立と無関係に捜査を続けるとの声明を発表しました。
    捜査当局は和解成立の数時間後に、事件を目撃した可能性のある人物から話を聞いたことを認めました。

  • 捜査当局関係者によると、和解成立後、少年の証言とマイケルの身体写真とは食い違いがあったという事が判明しました!

  • LA市警は、マイケルの通院している整形外科医宅を強制家宅捜査。
    証拠隠滅の整形手術の疑いのためとも言われていますが、結局証拠になるような資料は何も発見できませんでした。

  • 2月3日、LA郡検事局は、性的虐待絡みの民事訴訟が示談で決着した場合でも刑事裁判での証言を義務づける州法改正案を支持すると発表。
    現行法では、被害者の意思に反しての強制は出来ず、マイケルの疑惑のように真相不明のまま終結するケースを防ぐため。
    全米子供虐待防止センターの調べでは、前年の虐待の訴えは10年前と比べて約50%増の約299万件と、アメリカの児童虐待問題がいかに深刻なものかが表われています。

  • 2月9日、サンタバーバラ郡の大陪審が 刑事事件での起訴に足る充分な証拠を調査するため、証人調べを開始。
    事件の目撃者とされている人たちに対して、法廷への召喚状が送達されていますが、マイケルと少年は今のところ法廷での証言は求められていません。
    大陪審の審議は陪審員19人で行なわれ、証人調べは非公開で行なわれました。
    最初の証人は、俳優マーロン・ブランドの息子で元マイケルのボディガードのミコ・ブランド氏。その他7人前後の証人の取り調べがありました。
    捜査担当していたサンタバーバラ,LA両検事局は今まで別々の捜査をしていましたが、この日は協力体制を敷き、LA検事局から性犯罪担当のウィリアム・オドグロン検事,ローレン・ハワトン検事が参加しました。
    少年の証人出廷は法律の関係で強制できない為、民事訴訟を起こした少年の証言は担当捜査官の記録でも有効との判断を採っています。 (…という事は、少年本人の陳述ではなく、実父と弁護士の考えたシナリオであったとしてもOKとなってしまうって事。)

  • 自分の子供もイタズラされ、マイケルと子供が裸のところを見たという元メイドと、事件を見たため解雇されたとしている元ガードマン、被害者の少年の母親、と次々証言する予定。
    また少年側の弁護士ラリー・フェルドマン氏は、
     「沈黙と金では買えない刑事事件の証人として召喚されれば、出廷して証言するだろう」
    と語っています。

  • ラトーヤは 2月19日に収録予定の 『ジャクソン・ファミリー・オナーズ』 には招かれていないが、夫とともに出向くと語っています。
     「自分には参加する権利があるし、過去の問題は水に流す」
    と言っています。 は?;
    【※追記 - 結局、(もちろん)来ませんでした。】


  • 最近ラトーヤは、数局のTVインタビューに答え、
     「マイケルは、何度も買収により口を封じてきたわ。ジャクソン家がよく使う手よ。    今まで見たことを総合すると、彼は児童虐待をしたと思うわ。    マイケルは薬なんて全く飲まない、依存したなんて私は信じていない、言い訳を重ねているだけ。    実の弟だから真実を言うのはつらいけど、弟に解ってほしい、真実を認めて人に助けを求める事よ」
    と語りました。
    ラトーヤの発言にジャクソン家はノーコメント。
    英誌サンデー・ミラー誌は、マイケルがラトーヤを名誉毀損で訴える準備をしていると報じ、賠償額は4億5千万ドル(約455億円)としています。

  • 某音楽雑誌に 「マイケルと契約していたゲームメーカー・セガが、マイケルとの契約を取り止めるとの発表をした。」 という記事が載っていました。
    しかしセガによると、そういった発表は全くしていないということです。
    計画を中止したわけでもないし、予定には今までどおり何の変更もないそうです。

■'94.4.5発行分■  
  • 10歳の別の少年にも性的いたずらをした疑惑について調べているサンタバーバラ郡のマネッド地方検事は、大陪審に対して、起訴の決定を求めないと言っているそうです。
    大陪審は審議を続けており、その少年の母親などから話を聞いています。
    その少年の母親のロブソンさんや当事者のウェイド君は、CNNでのインタビューを受けた際には何も無かった事を強調していました。
    検察側は、ウェイド君自身の証言もあり得るとしています。
    3月7日に証言した母親のロブソンさんは、「マイケルは子供を虐待するような人ではない」 と証言しました。
    【※追記 - ウェイド君は '05年5月5日の別件公判時も、疑惑を完全否定する証言をしました。】

  • サンタバーバラ郡の大陪審の審議は、必ずしも起訴に繋がるとは限らないと説明されています。
    大陪審を召集するのは証拠収集のためで、起訴するか否かは地方検事の裁量にかかっています。
    一般に、大陪審のメンバーは高年齢の退職者などによって構成されていますが、今回は通常の裁判の陪審と同様、自動車登録者・有権登録者の中から選ばれた人々で、あらゆる階級の意見が反映されるような人選の方法が取られています。

  • マイケルの所有する映写室の映写技師による証言やマーロン・ブランドの証言は非公開のため、内容は判りません。
    マーロン・ブランドもこの件にノーコメント。

  • ペプシCF撮影中のやけど事故の際、体当たりでマイケルに飛びかかり消し止めたマーロン・ブランドの息子ミコ・ブランドや 邸内の映写技師などが、このところ次々に呼ばれて証言していますが、これは、マイケル側にも有利な証言者も揃えなくてはならないという決まりがあるからだそうです。

  • 母キャサリンを召喚状によって召集して強制証言を3月17日にするように、とLA郡の検事局が出していました。マイケル側の弁護士は、「これは本人に恥をかかせる為であり嫌がらせとしか思えない」 と語りました。
    ちなみに日本では、身内の証言は証言として認めていないそうです。

■'94.5.5発行分■  
  • 3月21日(日本時間22日)、サンタバーバラ郡で大陪審が開かれました。
    マイケル側の私立探偵を務めてきたアンソニー・ペリカノ氏が
     「少年の実父が2千万ドル(約20億円)をゆすり取るために仕組んだ、計画的なものだ」
    と証言したのに対し、LA郡の検事局は 「マイケルへのゆすりではない」 と起訴する構えを崩していません。

  • 同日、マイケルの弁護団は、昨年捜査当局に撮られた写真の返却要求を提訴しました。
    弁護士は、裸にしての取り調べを妥当とする検察側が挙げた理由は不充分だとし、写真が不正な者へ渡ることを心配しています。
    捜査当局は、身体検査や写真は、虐待を受けたとする少年の主張の虚実を検証するために必要だったと語っています。
    写真は、サンタバーバラ銀行のセーフティ・ボックス内にあります。

  • 4月7日、自称・マイケルファンの女性(24歳)が、少年の実父宅に侵入して逮捕されました。
    車を盗んだ容疑をかけられていますが、約157万5千円を積んで保釈されました。
    のちにこの女性は、
     「“少年を殺すために侵入した” と報道されたけど、実父と話がしたかった。マイケルを信じている。見れば判るはずよ。和解したのは、多分もうこれ以上生活を乱されたくなかったのよ。勝手な事をして悪かったわ。ただ、彼の力になりたかったの」
     冗談ぶっこくんじゃなーい! それがホントにマイケルの力になる事かどうか考えろぃ。

  • サンタバーバラ郡大陪審・LA検事局・サンタバーバラ郡検察は、あくまでも刑事事件として起訴する構えのようです。
    4月11日、サンタバーバラ郡のトム・スネッドン次席検事は、初めて “公平に容疑が晴れた” という報道を否定しました。冒頭、今週で期限切れの事情聴取を最高裁の判事と確認し証人を得た上での大陪審の審議継続90日間延長を発表。また、民事訴訟で和解した少年が検察と近いうちに接触する模様です。「民事訴訟によりこの少年が非協力的になった為に捜査が終わる」 とした報道も否定。
    写真返却を求めていた件も、スレード裁判長はこの日、最終決断を先に延ばしました。
    大陪審は 4月12日 午後1時より証人を呼んで審議をします。
    … あくまでも証拠を見つけ出すまで粘るのか?と思えるような展開。これほど調べても何も出ていないんだから、早く結論を出しても良さそうなものなのに、裁判所の中に白人至上主義者でもおるんちゃうん?と疑いたくなるほど、マイケルは執拗に・不公平に叩かれていると感じません?

  • NYのレコーディングスタジオにマイケルが連れてきた2人の少年は、ニュージャージー州のドミニクさんの長男フラン君13歳と、次男エリー君9歳。
    マイケルとドミニクさんは8年越しの付き合いで、息子たちをマイケルの家に預けることに同意していました。
    スタジオで少年を連れたマイケルに激怒したプロデューサーは、マイケルの弁護士に電話をして少年たちをスタジオから追い出すよう忠告してもらったそうです。
     マイケルの立場を思いやっての事でしょうけど、直接マイケルに言えばいいのに~。

  • CNNのショウビズで流されたニュースの長さランキング。
    第1位 アカデミー賞 ,第2位 虐待疑惑 ,第3位 グラミー賞、と続きます。
    マイケルのスキャンダルは前年8月25日から今までで94回,2時間48分56秒ものニュースが流れました。
    皆さんはこれを聞いて何を想いますか?

■'94.6.5発行分■  
  • サンタバーバラ郡の大陪審は、少年虐待疑惑を3ヶ月間にわたり捜査していましたが、何の発表のないままに解散しました。
    4月30日、マイケル側の弁護士であるワイツマン氏は 大陪審が解散された事について、
     「サンタバーバラ郡の地方検察がこの大陪審に起訴を求めるとは思っていなかったので、驚いてはいない。この一件が速やかに決着することを望んでいたが、遅かれ早かれ不起訴になるのは時間の問題だった」
    と発表しました。
     “刑事事件として立件するためには少年の証言が必要” と、サンタバーバラ郡検事局は少年側に対して再三にわたり協力を要請したのですが、少年の担当弁護士は和解の成立を理由にこれを拒絶していました。
     陪審員の1人がCNNに語ったところでは、“マイケルに不利な証言は全く無かった” ということです。CNNは以前、“陪審団はこの起訴状を出す事は求めておらず、そのための票決も行なわれなかった” と伝えています。
     19名で構成されたこの大陪審は、マイケルの元使用人・元私立探偵、さらにマイケルと同じベッドで寝たと認めた別の少年の母親等の証言から、捜査に必要な情報を収集していました。
     前週の共同声明では、サンタバーバラ郡の地方検事も LA郡の地方検事も、捜査がいつ終了するかの予測を避けていました。
     ワイツマン氏は、
     「サンタバーバラ郡の地方検事は、私には解らない理由で、また別の大陪審を召集するでしょう。そしてLAの大陪審も、証人の喚問を続けるでしょう」
    とも述べました。
     “両検事局は今後の疑惑の取り扱いについてのコメントを控えているため、疑惑がこれで終止になるかは不明だ” という見方があります。
     マイケルは現在、ニューヨークでレコーディング中。弁護士の話では、
     「マイケルはもう疑惑は終わったものと考えて、今は精力的に曲作りに励んでいる」
    という事だそうです。

  • 4月28日、NYで開かれた 『第2回 チルドレンズ・チョイス・アワード』 で、ケアリング・フォー・キッズ賞を受賞しました。
    この賞は、NYに住む子供たち10万人の投票によって選ばれたものです。恵まれない子供たちへの多額の寄付・アメリカ黒人カレッジ基金など、さまざまな慈善活動に対し表彰を受けたのです。
    『ジャクソン・ファミリー・オナーズ』 の時の衣装で現れたマイケルを、会場に参加していた子供たちは “子供を守る代表者” として熱い視線を送り、マイケルのスピーチに耳を傾けていました。



  • 5月13日、マイケルのボディガード(通称ジョン1,ジョン2の2名)から暴行されたとし、フリーカメラマンのアレックス・オリベイラ氏が100万ドル(約1億500万円)の損害賠償を求める訴えを起こしました。
    訴えの内容は、
     「今年の3月31日、NYマンハッタンのセントラルパークでマイケルの写真を撮ろうとした時、ボディガード2名から “フィルムを渡せ” と脅迫され、首を絞めたり小突かれたりした。その上、カメラとフィルムを奪われて、背中・肩・腰・首を中心に激痛があり、その後遺症で不眠と、肉体的・精神的な苦痛に悩まされている。
     マイケルには監督責任があり、それが果たされていなかった。2人が暴行を働いている間 制止しようともしなかった。」
    としています。

  • ジャクリーン・オナシス夫人の編集による本が出版計画されていたとの話がありました。
    ジャクリーンさんは、マイケルの自伝 『ムーンウォーク』 を編集した人物という事は皆さんご存知のはず。マイケルの本の出版を勧め、実現化しましたよね。
    そのジャクリーンさんが本の編集をもう一度考えているという事で、内容は “忌まわしい事件に巻き込まれた汚名返上” だとか etc...伝えられていましたが、マイケル側のそれに関するコメントは一切されませんでした。
    そんな話が取り沙汰されている中、5月19日の夜、ジャクリーンさんは悪性リンパ腫で死去。
    末期ガンで、自らガンを宣告し闘っていたのですが、64歳で人生の幕を下ろしてしまいました。

■'94.7.5発行分■  
  • 前年'93年12月20日に撮影されたマイケルの身体写真が 6月27日にも公開される事が、6月13日に伝えられました。
    カリフォルニア州高等裁判所のジェイムズ・スレーター判事の命令によるもので、銀行に保管されている証拠写真はマイケル側の上告期限の切れる6月27日に、裁判の一資料として全世界に公開されるというものです。
    また一部の新聞で伝えるところによると、これは27日間の期限つきで公開を命令したもので、最高裁からのストップが無ければ公開に踏み切られる予定だとしています。
    NYタイムズやサンタバーバラ当局・カリフォルニア当局も、公開を支持しているそうです。
     はや1年になるこの事件、どこか得体の知れない空恐ろしさを感じませんか。CNNで見かけるような公開裁判とか 判決の下った裁判だったら証拠を公開するという事も解りますが、証拠不十分で大陪審も解散し 裁判にもならなかったものを、“一資料”とか言って どうして公開しなければならないのか、日本人には理解できませんよね。

  • グローブ誌(米タブロイド誌)によると、ジャーナリストのビクター・ギティエーレス氏は、少年の実父が書いた日記に基づく暴露本 『マイケル・ジャクソン刑事事件捜査の内幕』 を近く発刊する予定だと伝えています。
    なんと実父は、 「マイケルが息子に魅せられた記録だ」 などと語っているそうです。
     息子の一大事だという時に、当時何の目的もなしにちゃんと書き綴っていたなんてすごいお父ちゃんですねぇ。
    【※追記 - 結局この本は発刊されませんでしたが、3年後なって実父のではなく少年本人の日記へとレベルアップ!された本を発刊しました。】

■'94.10.5発行分■  
  • 8月17日付のアメリカ 『NYタイムズ』 によると、性的虐待を受けたとして民事提訴した少年の現父(母親の再婚相手)とその6歳になる娘が、LAの裁判所に 8月16日、告訴しました。
    '92年秋頃からこの家族と付き合うようになったマイケルは妻や娘にたびたび高額な贈り物を送りつけて精神的苦痛を与え、家族の生活を破壊された上に、息子に性的虐待を加えたとして賠償金を請求。離婚に至ったのはマイケルのせいだとしている。
     もらった時にどうして断わらなかったのかしらねぇ。

  • 和解金を受け取った少年の実父(歯科医)が、新たに損害賠償請求の訴えを起こしました。
    推定20億円を手にしたとされる妻と少年はこの実父とは別居中で、実父の取り分は無しとされ、請求金額は明らかになっていないがほぼ同額かそれ以上だとも言われています。
    実父の弁護士は、「マイケルはプレスリーの娘と結婚して財産が2倍に増えただろうから、充分支払えるはずだ」 と主張。
    マイケル側は、「くだらない。金めあての訴えだ」 とコメントしています。

  • 前年'93年10月にコンサートを企画したチリの芸能プロダクションが、コンサートが直前に中止され損害を被ったとして 8月24日、カリフォルニア州の裁判所に約5億円の損害賠償を求める訴えを起こしました。
    訴えたのは “プロディン”プロダクションで、チリで2回・ペルーで1回を企画しましたが、チリの1回目を開演1時間前に中止・ペルーもチケット完売後に中止され、同プロダクションは多大な損害を被ったとしています。

  • 9月21日(日本時間22日)、一応の節目とも言える捜査終結宣言が、LA郡検事局とサンタバーバラ郡検事局から発表されました。 【詳細

  • 日本でも 『マイケル・ジャクソンの真実 (上・下巻)』 とした暴露本を出版した J.ランディ・タラボレリ氏が、マイケルに直撃インタビューをし、アメリカのタブロイド誌 『スター』 に 3週連続でこれから載ります。
    このような内容は、ファンとしては本来ならば事件当時にこそマイケルに語ってほしかった事で一度は訊いてみたかった内容なので、タブロイド誌ではあるけれど、来月号に間に合えば和訳を載せる予定です。 【詳細

  • マイケルが虐待スキャンダルから絶望し自殺を図ろうとする苦境から救ったのは、親友のリズとリサ・マリーだったと 画家のリビング・ストーン・ストロング氏は独占インタビューで答えました。(マイケルの肖像画 『The Book』を描いた人物)

    '92年11月、ストロング氏はマイケルとリサを引き合わせています。リサは歌の道に進みたいと願っていた為、マイケルなら手助けしてくれるだろうと話を持ちかけ、LAの自宅で会わせたそうです。
    2人は一緒に歌い、リサの才能をマイケルは褒めたといいます。しかし、
     「スーパースターになるには、一切を捨ててかからねば駄目だ。僕もその覚悟で道を切り開いてきた。他の方法では失敗する。」
    とアドバイス。
    リサは、当時の夫ダニー・キーオ氏とトラブルが絶えず、結婚生活が悪化するにつれ、マイケルへ寄せる想いが深まりました。'93年半ばにはリサはマイケルを深く愛し、たびたび会わずにはいられなくなったとか。
    マイケルが少年から訴えられた時にリサは愛の深さを示し、マイケルが自殺したいと胸中を語った時、リズとリサが懸命に説得、何日もネバーランド・ランチで過ごし、精神的に立ち直らせようと励ましました。マイケルは、
     「もしもあの時リサとリズが居てくれなければ、今の僕は無かったかもしれない。2人が僕の命を救ってくれたんだ。」
    と事実を認めています。
    マイケルは、リサがキーオ氏と別れたと公表したこの4月、初めて彼女を愛している事に気づき、そして5月の挙式となったのでした。

■'94.11.5発行分■  
  • 少年への虐待疑惑が不起訴となった理由を、検察側が発表しました。 【詳細

  • マイケルは検察の発表を受けて、NYから声明を発表しました。 【詳細

  • [EBONY誌 '94年10月号での独占インタビューより抜粋]
     「ちょうどツアー中で、僕は、善と悪が戦うハルマゲドンの中にいるようだった。事実、頭の中は決戦場のようだったんだ。あんな恐ろしい話が僕の周りで持ち上がり… 本当の事なんか1つも無い。もう信じられなかったよ。
     リサ・マリーは電話をくれたよ。こういう時、本当の友達って判るんだ。彼女はいつでも本当によくサポートしてくれた。感動したよ。彼女は電話で泣いていて、とても怒っていて、今にも飛び出して行きそうだった。」
     「(ロンドンで薬物中毒治療の滞在中) 彼女が電話をしてきた時に、いつも僕に通じたわけじゃなかったんだ。それで彼女がイライラしてしまって… メッセージは全部受け取っていたんだけど… 心配していたんだよ。」

  • 1年以上にわたる少年虐待疑惑事件の後もマイケルは子供たちへの愛情を隠すことなく、'95年度版カレンダーで子供たちに囲まれポーズをとっています。
    このカレンダーのマイケル自身が選んだ写真の中には、赤ちゃんを抱きしめキスしているものや 彼が大好きな子供たちと手をつないで歩いているもの等があります。
    カレンダー製作のダニロ社のスポークスマンは、
     「このカレンダーだけがマイケルのオフィシャル(公認)の物です。
     彼に入る印税などは、世界中の子供たちのため・チャリティーに使われる事になるでしょう。
     これらは、マイケル自身が選んだ写真なのです。
     マドンナやガース・ブルックス等のカレンダーも我が社は手がけていますが、誰もマイケルのようにここまで一生懸命にはなりません。マイケルは本当に真剣に取り組んでいましたよ。」
    と語っています。



    そしてマイケルは友人に次のように語りました。
     「今回、僕は14ヶ月以上も悩まされてきたけれど、こんな事でへこたれないし、子供たちから引き離されたりもしないよ。子供たちの為に闘う事こそ、残りの人生を賭ける価値があるんだ。」

    マイケルはこれまでに10年間カレンダーを出していますが、今回は詩も載せています。
    世界中の子供たち。 僕らはやってみせよう、歌と踊り。
    そして無邪気な心で、優しいキスで。 僕らはやってみせよう。

    マイケルの別の友人も語っています。マイケルはスキャンダルなんかで横道に逸れたりしないと。
     「今回のこの屈辱をもってしても、マイケルが子供たちを愛し助ける事を止めることは出来ない。」

■'95.2.5発行分■  
  • イギリス大衆誌 デイリー・ミラーとサンが、
     「新たに性的虐待を受けたという少年に対して、示談金48億円を支払うことに同意した」
    と報じました。その内容は、
     「少年は現在15歳になる。少年の母親がマイケルのもとで住み込みメイドとして働いたところ、7歳だった少年はLAのアパートで数回にわたり性的イタズラを強いられた」
    というもので、マイケル側の弁護士と少年側の弁護士との話し合いは、刑事事件の捜査が終了したと発表されるのを待って進められたとしていて、法廷外での示談にマイケルが応じることになったのは裁判沙汰になるのを回避したため、と報じられてしまいました。
    【※追記 - この元メイドは、『'94.1.5発行分』 にも登場したブランカ・フランシア。
    先の事件捜査終了後 「ハードコピー」 に出演、「息子に対しマイケルが不適切行為をしているのを目撃した」 と述べるが、のちのサンタバーバラ捜査官による聴取時や 大陪審のための情報開示時では 「息子に対する不適切行為を1度も目撃していない」 と証言を180度変え、息子本人も 「マイケルからはどんな形の虐待も受けた事がない」 と完全否定。LAとサンタバーバラの2郡で2つの大陪審が召集されましたが、どちらも起訴に至りませんでした。
    にも関わらず '94年に示談とした理由は、「名誉とイメージ守護のため」。 示談額 “48億円” というのは、タブロイド誌の想像にしか過ぎません。】

  • イギリスのタブロイド誌 サンとトゥデーは、
     「クリスマス休暇中にサンタバーバラの自宅で少年と性行為にふけっているところを、自宅にある警備用のカメラに27分間ものモノクロ画像で鮮明に撮影されたビデオがある」
    と報じました。
     「リサ・マリーが真実を教えてほしいと迫った時もマイケルはこれを否定したが、妻は想像を逞しくしている」・「防犯カメラで監視していた警備員らが、マイケルが13歳の少年とTVを観た後に愛撫する姿を目にした。プライベートな瞬間が映っていた」
    と報じています。
     「その後、ジャクソン家の者がこのテープを少年の母親に渡し、母親はテープを売ろうと考えた後で気持ちを変えた」・「このテープはマイケル逮捕の充分な証拠となる」
    との事ですが、マイケルの弁護士は、秘密のビデオテープなどは無いと語りました。
     「全くのウソだ」
    と、ジョニー・コクラン弁護士がインタビューで答えています。
    “マイケルとはこの件で話したのか?”・“彼は怒っているか?” の質問に対し、
     「怒ってはいない。デタラメだと知っているから」。
    この13歳の少年の名前も、問題のビデオが今どこにあるのかも明らかではありません。

  • 1月9日、このビデオの記事をフォローした地元LAのTV芸能番組NBCの 「ハードコピー」 等が、マイケルの性的虐待疑惑を焦点として大々的に扱いました。

  • アメリカのTV番組 「インサイド・エディション」 が検察庁に問い合わせたところ、
     「新しい捜査は行なっていない。だが問題のビデオを観た人の話は聴取した」
    と語ったそう。
    またこの番組で、そのビデオを観た数人の中の1人であるランディ・タラボレリ氏 (「マイケル・ジャクソンの真実」著者)にもインタビューしています。

    “ビデオの中身は?”
     「マイケルと少年がTVを観ておしゃべりをして、部屋から部屋を走り回ってかくれんぼをしていた。」
    “少年と二人きり?”
     「ええ。」
    “何かまずい事は映っていた?”
     「何も…。 マイケルは少年にイタズラをするような人ではない。 仮に!イタズラをしたとしても、自宅のビデオにその様子が残るはずがない。」
    “いろいろ騒がれたのは何故? 今でも少年と?”
     「彼自身が今でも子供で、子供といた方が落ち着くからだ。」
    “マイケルも家族が出来たのだから、落ち着いても良いのでは? なぜ少年と遊ぶんだ? 普通36歳の男は少年を遊び相手にしないものだが、しかしマイケルは一般の人とは考え方が違う。ではリサ・マリーの考えは? 家族にテープの事を話したそうだが。”
     「リサとマイケルは全く気にしていない。マイケルの一連の騒ぎも特に話題にしない。テープには法に触れるような事は何も映っていないよ。」
    “マイケルが、まずい行動を隠しているということは?”
     「後ろ指をさされたというだけでマイケルが行動を変えることはあり得ない。私生活についてあれこれ言われるのが嫌いなんだ。」

  • マイケルは、弁護士を通じて声明文を発表しました。ウワサの類の不正確な記事を流した報道機関や記者には今後、法的な対抗策をとるというものです。 【声明文
    ゴシップ報道が続いているマイケルですが、この種の声明を発表するのは極めて異例のこと。

  • 同日、一部の新聞で 「LAの捜査当局が少年の性的虐待疑惑に関する再捜査を開始した」 と報じましたが、LA地方検察局ではこれを否定しました。

  • 報道機関に対し法的措置をとると発表したマイケルが、早くも1月12日、1億ドルを求める訴訟を起こすことを発表。
    訴訟相手は 「ハードコピー」 の制作者と同番組を制作したパラマウント映画社。
    マイケルの顧問弁護士は、
     「マイケルに対する悪意であり、結果として極度の恥辱と精神的苦痛を味わうことになった。同時に、名声を著しく傷つけられ収入減を招いた。」
    と、この訴訟に踏み切る理由を説明しました。
    訴状の中で、「ハードコピー」 のリポーターであるダイアン・ダイモンド記者を名指しで非難し、
     「誤報を流された結果、警察から少年に対する新しい性的虐待容疑の捜査が行なわれた」
    としています。
    ダイアンがLAのラジオ局に出演した際も、ビデオが存在することを明言。ダイアンと、ラジオ・トークショーのホストも訴訟対象です。
    ダイアンは、「成り行きを見守る」 と語っているそうです。
    また 「ハードコピー」側では、「我々の報道には自信がある」 と反論しています。

  • フジテレビの朝の番組 「めざましテレビ」 で、'94年の1年間の登場回数によるランキング。
    ワイドショー早出しチェック・スポーツ紙早読みチェック・メディア見たもん勝ち の中で取り上げられた内容をすべて1年間分集計して出されたもので、7位がマイケル。
    ランキングの中では、外国人アーティスト・スターはマイケルのみでした。

■'95.3.5発行分■  
  • O.J.シンプソン裁判で、俳優のレイノザ氏が証言。その内容は、「ニコール(妻)の男友達を見つけたら頭を切り落としてやる!」 と語っていたというもの。
    しかしこのレイノザ氏、マイケルが児童虐待疑惑で騒がれていた際に、
     「僕は "Thriller" のビデオ録りの時マイケルに言い寄られ、抱き締められた。その後、殺すと脅迫された。彼は性的変質者だ!」
    と力説していた男と同一人物なのでした。
    しかし O.J.弁護側が、
     「証言は疑わしいものであり、レイノザ氏は事件への関与により俳優として名を売ろうと考えているだけだ」
    と訴えると、レイノザ氏は証言を取り下げました。
    O.J.弁護側は、
     「レイノザ氏は何にでも首を突っ込むのだ。マイケル・ジャクソンの疑惑の時でも同じ事をした!」
    と、検察側の態度を非難しました。

■'95.5.5発行分■  
  • アメリカのTVショー 「ハードコピー」 を、正式に訴えました。
    1月に10代の少年とのセックスシーンを撮影したと放送したもので、マイケルの弁護士は、
     「このビデオテープは捏造されたものだ」
    として、1億ドルの賠償金を求めています。
    訴えるというのはデマではないかと言われていましたが、実際に3月末に訴訟が起こされました。「ハードコピー」側は真っ向から対決する姿勢を見せています。
    これはマイケルの証言を求めるものになるかもしれず、もしそうなればマイケルは過去にあったとされる少年への性的虐待疑惑についての質問に答えなくてはならないかもしれません。
    マイケルの弁護士ハワード・ワイツマン氏は、マイケルがこの裁判に負けることは無いとし、「ハードコピー」 の番組は事実に基づいておらず、そのようなビデオは存在しないと語っています。

  • ラトーヤは昨年、パリのナイトクラブ 「ムーラン・ルージュ」 と1年間の出演契約を結びましたが、3ヶ月出演しただけで勝手にアメリカへ帰国。同クラブから契約不履行で 1千万ドル(約 9千万円)以上の損害賠償の裁判を起こされました。
    この窮状に舞い込んだのが、ハードコア・ポルノへの出演依頼で、金のないラトーヤには渡りに船と 真剣にポルノ出演を考えていました。
    これを聞きつけたマイケルは(ラトーヤが泣きついたとの説も有)、「ムーラン・ルージュ」 の請求額を姉に代わって支払い、さらにラスベガスに豪邸を買い与える等、総額500万ドル(約4億5千万円)をかけて姉を救済しました。
     「今後いっさいジャクソン家のスキャンダルや秘密を外部に洩らさない」
    との条件つきだったそうです。

■'95.8.5発行分■  
  • 少年虐待と訴えられてから2年余、マイケルはニューアルバム "HIStory" を発表し、新しいイメージ作りを計っているところですが… しかし、元従業員たちは、マイケルの少年虐待容疑を今も訴え続けています。
    元ガードマン側のマシューズ弁護士は 「マイケルの少年虐待は立証可能」 と言っています。彼らはマイケルが少年と怪しげな関係にあるのを目撃した為に不当解雇されたとして訴えています。
    5年間マイケルの元で働いていたスタークス氏は、こう語ります。
     「いい歳をした成人男性が少年と一緒に一夜を過ごす… これはどう見ても正常ではない。」
    かつて原告の主張で、マイケルが電話で与えた指示が問題にされているトーマス氏は、
     「風呂の中にある少年の写真を持って来いと言われた。服は着てなくて裸の15歳以下のものだ。それを破棄しろと言うのでそのとおりにした。」
    …訴えの内容はこのような主張ばかりで、問題は、事実を目撃したのか?という事です。
    しかし彼らは、マイケルの不穏当な行動を目撃したのかという質問に対して、「いいえ」 「僕も無い」 と、要するに見てはいないのでした。
    しかし弁護士は切り札があると語ります。
     「実際に目撃したガードマンが他にいる。触っているところを目撃したスタッフもいる。」
    その証人2人に面会を求めたところ、弁護士は拒否しました。
    マイケルの弁護に当たるのはダグラス氏(O.J.シンプソン被告の弁護団の1人)で、
     「アメリカでは、裁判の判断は皆の権利。問題は立証できるかという事だ。」
    と述べました。
    まず裁判前に解決すべき問題があります。解雇された彼らは、訴えを起こさない旨の契約書に署名していたのです。しかし、今彼らは、それは強要されたものだと主張しています。なぜ署名したかについて 「金に困っていたからだ。」 また、署名しなければ退職金を支払わないと言われたのかとの質問に 「はい」 と答えています。
    2年前に提訴された裁判は、まもなく開始されます。マイケルに新たな裁判が始まるとあっては、ファン達に少年虐待疑惑のことを忘れろと言っても無理な話。今後マイケル側は、一部始終が報道されることの無いように対処するそうです。
    刑事訴訟は一件も起こされていないマイケル、それでもマシューズ弁護士は勝訴すると自信満々で、「これがマイケルじゃなかったら、とっくに投獄されているよ」。
    児童虐待イメージを払拭すべく懸命のマイケルですが、叫びたくなるのも無理はありません。[※ "Scream" が大ヒットしたばかりの頃]
    契約書の合法性に関しての判断は、今月中にも出る予定だそうです。

  • 両親の不和に耐えかねたカルキン君が家を飛び出したそう。彼が引越先に選んだのはマイケル邸。
    作家のタラボレリ氏は、
     「彼はマイケルの電話をかけ、助けを求めたんだ。そこでマイケルは彼を自分の家に招いた」
    と語っています。
    カルキン君は、自分を巡って争いの絶えない両親に嫌気が差したとの事で、タラボレリ氏は
     「マイケルは彼の気持ちを理解している。自分が昔 味わったような思いをさせたくないんだ」。
    精神科医のカローラ氏は、
     「カルキン君は自分を1人の人格として見てくれるマイケルに惹かれるはずだ」。
    マイケルとカルキン君は昔からの友人です。しかし、2年前の少年虐待疑惑の後、カルキン君の父親は2人の交際を禁じました。
     カローラ医師:  「カルキン君の両親は複雑な思いだろう。マイケルを脅威と見なしているはずだ」
    しかし、困っているのは彼らだけではありません。マイケルの妻リサも渋い顔をしているとか。
     タラボレリ氏:  「2人は初めてケンカをした。リサは、親子問題は複雑なので第三者が介入すべきではないと考えている」
     カローラ医師:  「少年虐待疑惑が再び持ち上がる可能性もある」
    マイケルは、何故このようなリスクを冒すのでしょうか。
     タラボレリ氏:  「マイケルは、自分には後ろめたい事は無く、他人から私生活に口出しされたくないと思っている」
    しかし、カルキン君もいつか家に帰らなければならない。
     カローラ医師:  「いつかは現実を直視しなければならない。独断で問題を解決しようとしなければ良いのだが…」
    カルキン君の関係者は、家出についてのコメントを拒否しています。

■'96.2.5発行分■  
  • 昨年、「今後いっさいジャクソン家のスキャンダルや秘密を外部に洩らさない」 との条件でマイケルから窮地を救われたラトーヤが、「ジャクソン・ファミリーの秘密を暴露する特別電話サービスを始める」 とNYで記者会見。
    このサービスの名前は 「LaToya's Jackson Family Secrets」。(※電話番号は省略) ファミリーについてのマスコミの間違った情報を正すのが目的だそうです???
    ジャクソン家について毎週新しい話題を提供するそうで、マイケルの肌の色についても語るそう? 早速かけてみたところ、その週は父親の暴力についてでした。

■'96.3.5発行分■  
  • 元メイドで、マイケルとリサ・マリー夫妻のベッドメイクをしていたエイドリアン・マクマナス(33歳)や 元・秘書のドムスさんは、マイケルから不当解雇されたとして訴訟を起こしています。
    タブロイド紙で、「離婚の原因はマイケルの性癖にある」 等とぶっこいているそうです。
    【※追記 - マクマナスは、'93年の民事訴訟時には 「原告少年への虐待行為は1度も見ていない」 と証言しましたが、'05年の別件法廷では 「目撃していた」 と証言、どのみち偽証罪。(アタマ悪すぎ)
     また元メイド仲間は、「当時マクマナスは、マイケルを褒める一方で マイケルの私物を大量に窃盗し自宅に飾ってあるのを見た」 と '05年5月に法廷で証言。 (完全に犯罪者ゆえ敬称なし)

 ― MICHAEL Q&Aページより ―
Q : "D.S." という曲の 「Dom Sheldon」 って 誰?
A : 彼が実在の人物だとするなら、マイケルは決してその名を明らかにしないはず。
 しかし歌から考えると、'93~'94年の児童虐待疑惑の時に LAのGilbert Garcetti弁護士を相手に闘ったサンタバーバラ郡の Thomas Sneddon(トーマス(トム)・スネッドン)次席検事の名が浮かびます。
 この曲の中で、マイケルは 「Dom Sheldon」 ではなく 「Tom Sneddon」 と言っているようです。しかし発音ははっきりせず、NYタイムスの評論家は 「どっちとも聴こえる」 と語っています。
 スネッドン次席判事に、「真実はどう思うか?」 と尋ねた時、彼は歌を聴いたり歌詞を読んだりすることを断わり、その代わりに
 「マイケル・ジャクソンが何と言っているのか・万がいち自分の名を言っていたとしても どうでも良いことだ。」
と笑いました。そして、自分は事件の際の仕事には誇りを持っており、その事について訊かれたならいつでもそう答えるだろうと続けました。
 また、この歌のことで訴訟を起こすかどうかについては 「何の興味もない」 と答えました。
 (Clari Living Music より)

■'96.6.5発行分■  
  • 元従業員らの訴えに対し、カリフォルニアの判事は 「不当解雇の証拠は充分ある」 と判断し、裁判で争われる事になりました。
    元従業員側の弁護士は、「判事は申請内容を再確認した」 と語っています。
    訴えている5人は、
     「大陪審が虐待容疑の捜査を開始した後、マイケルがその件について使用人たちがどう受け止めているかを知る為に、敷地内にいくつも盗聴器をつけ、彼らの話を盗聴し、脅した。」
    と主張しています。
    原告の1人である元秘書のドムスは、「オフィスには電話の制御卓があったが、彼の電話盗聴癖は有名だった」 と語っていますが、マイケルの弁護士は、彼女が問題を上司に報告していなかった事を指摘しています。
    裁判所は、無理やり解雇されたとする彼らに同情的な態度です。
    裁判は7月9日以降に開始予定。

  • ラトーヤが離婚するらしい。(結婚生活7年)
    今回、夫ジャック・ゴードンは元売春婦を次期スターとしてデビューさせました。ゴードンはラトーヤの 「虐待され金も使い込まれた」 という主張を否定し、自分も離婚申請をするとしています。
    デイリーニュース誌の記者は、「今回は彼女の自己宣伝ではないようだ」 と見ています。以前彼女は夫の暴力を訴えて夫は逮捕、その後に訴えを彼女から取り下げた事がありました。
    今回電話取材に対し、「最近ビンで殴られた」 と語っています。このため当局から禁止令を下されたゴードンは、暴力を否定するも命令を受けた事は認めました。
    ラトーヤは、身体のアザを見た弟のランディに説得され離婚を決意したそう。現在はラスベガスにある両親の家にいます。ジャクソン家はずっと彼女を支持してきたとのことです。
    【※虐待疑惑の件とは直接関係ありませんが、"ラトーヤによる暴露話の終焉" の意で pick-up。】

■'96.7.5発行分■  
  • フリー・ジャーナリストのビクター・ギティエーレス氏が、TV番組で 「マイケルと子供との性的関係が映っている27分間のビデオテープがある」 と発言していたことに対して裁判所は、証拠となる資料の提出を彼に命じました。
    マイケルはギティエーレス氏に対し、ビデオの存在はウソであるとして名誉毀損で1億ドルの訴えを(前年'95年3月に)起こしています。

  • '93年に、マイケルから性的イタズラをされたと訴えた少年の実父は、'95年6月14日の米ABC放送 「プライムタイム」 の番組中、マイケル側が 「公言しない」 という命令を破るような発言をしたとして告発しました。
    今回の実父からの訴訟内容は、
     “マイケルの偽りの主張が横行するニュースメディアの渦中で、マイケルは未成年者(息子)を不正に非難するためにメディアを利用して、アレンジし表面化させた事”
    とあります。
    契約違反・中傷・名誉毀損・精神的苦痛に対して60万ドルを要求したこの訴訟は、サンタバーバラにおいて 5月7日に提出されたもので、対象者はマイケルの他に ABC放送,ダイアン・ソーヤー(番組司会者),リサ・マリー,ソニーミュージック,ディズニーが挙げられています。



    これら 6組の共同被告者たちは何のコメントも出してはいませんが、マイケルはこの新たな訴訟を “価値のない論争” と呼び、果敢に闘うと決め、次のように声明文を発表しました。
     「この訴訟における申し立ては不正なものであり、私は精力的にこれに立ち向かいます。
     特に、彼がこの無意味な論争にリサ・マリーを巻き込んだ事を不快に思う。また、親しい友人同様のダイアン・ソーヤーやABC,仕事仲間であるソニー,ワーナーも訴えられている事を遺憾に思う。
     僕は、この問題が据え置かれている裁判所において、全てに勝つと確信している。」

    いくつかの新聞では、少年の実父には明らかな目的があるとほのめかしていました。
    今回、唯一 “原告” と呼ばれる人物は少年ではなく実父だけであり、訴えの内容は単なる契約違反に基づくものだけであって、決して性的イタズラの告発を蒸し返すものではありません。告訴は、陪審の裁判を要求しています。

    HIStoryアルバムからの "They Don't Care About Us" の歌詞についても実父はクレームを付けており、「自分たち親子はユダヤ人である」 と訴状で述べています。
    彼は、マイケルのアルバムまでも引きずり下ろしたいようです。

  • “The Girl Is Mine”,“Thriller”,“We Are The World” は 自分たちの歌からの盗作だとして '94年に2人の男がマイケルを訴えていた裁判で、陪審はこのほど 「マイケルは無罪」 という評決を下しました。
    6月中旬に連邦判事は、再審が起こらないように陪審の決定を支持し、上告を却下しました。

■'96.10.5発行分■  
  • 性的虐待疑惑事件で、和解金20億円で和解の内容を明かさない約束をした少年が、今度はマイケル側の弁護団に証言を求められているそうです。
     [TV番組 「ハードコピー」 での “子供に性的嫌がらせをしている27分間のビデオテープがある” としていた事に対して名誉毀損で 2億ドル(約200億円)を求めてマイケルが訴訟を起こしていた件は、結局ビクター・ギティエーレス氏が 「そのようなテープは無くウソだった」 と捏造を認める証言をしたのですが、その問題は何故かまだ続いているようです。]
    少年を証人として呼ぶ召喚状には、『誰もいない所でマイケルと一緒にいるシーンが映っているビデオテープや写真を全て要求する』 と書かれているそうです。
    また、子役のマコーレー・カルキン君とマイケルとの関係を少年が述べている文章を明かさなければならないようで、9月4日にビデオカメラが回る中で宣誓をし、合意した和解の内容を明らかにしなければならないそうです。
    法律関係者は、“カリフォルニア州検察官は、少年の証言を供述として扱い、マイケルを刑事訴追することになるだろう” と見ているそうです。
    『マイケル側弁護団によって求めた証言により、自ら起こした訴訟で “墓穴” を掘る』 と、アメリカのマスコミや人々は起訴されることに興味津々で、マイケルのワールド・ツアーのニュースより関心があるらしいです。

  • ビクター・ギティエーレス氏は、現在16歳になる原告少年がマイケルとの性的交遊関係を細かく綴った日記を所持していると主張。それを元に自費出版するそう。
    著者 ビクター・ギティエーレス : 『少年への性的虐待暴露本 - マイケル・ジャクソンは僕の愛人だった』

■'96.11.5発行分■  
  • TV番組 「ハードコピー」 で、13歳の少年とセックスしている様子が収められたビデオテープを見たと主張していたジャーナリストに対し、マイケルが損害賠償の訴えを起こしていましたが、LAの判事がジャーナリストに損害賠償料をマイケルへ支払うよう命じました。
    このジャーナリスト、ビクター・ギティエーレス氏は結局このテープを提出できず、それを見たという人物を明らかにする事も出来なかった為です。

  • HIStory東ヨーロッパ・ツアーに 3人の少年を同行させている事が判り、以前子供に対する猥褻行為の疑いを持たれた事があるだけに、新たなスキャンダルに発展しないかと周囲の人々は不安を抱いているそうです。
    しかし側近の不安をよそに、マイケルは何度周りの人から注意されようと聞き入れないそうです。

■'96.12.5発行分■  
  • 虐待疑惑が尾を引いていたフィリピンでマイケルを迎えるに当たり、各界で次のようにコメントが出ています。
    Pcso会長 : 「私はマイケルを歓迎したいと思います。」
    上院議員 : 「この国にはもっと酷いことを言う人間がたくさんいます(虐待事件以上にという意味)。しかし私は、マイケルの才能を皆が楽しめればそれで良いのだと思います。」
    マイケルの弁護士は、
     「マイケルは性的虐待など行なっていない。とんでもない言いがかりです。マイケルは近所に住む子供たちを集めてお菓子を配ったりしています。」

■'97.2.5発行分■  
  • 12月5日~11日、HIStoryツアー・コンサートのためフィリピン滞在。
    コンサート会場は、当初はパサイ市で開催される予定でしたが市当局との利益に関する税金の折り合いがつかず、マニラに。しかしマイケルの少年虐待疑惑を理由に、マニラのアルフレッド・リム市長がコンサートに反対したため、近郊のパラニャーケに移されました。
    開催の件に関し、パラニャーケ市長が
     「マイケル・ジャクソンの才能を評価してコンサートを許可した。」
    と発言したのに対し、マニラ市長は
     「彼の才能は認めているが、和解金を支払ったという事はフィリピンでは罪を認めたことになる。モラルの問題だ。他の市や地区の決断や行動に口出しするつもりは全く無く、私が管轄しているのはマニラ市だけだ。私たちはこの町の若者に、立派で法に従う道徳心の高い大人に成長してもらいたいと思っているのだ。」
    と述べました。
    チケットはおよそ2千円~1万9千円で平均年収からするとかなりの高額ながら、8・10日の2回のコンサートはソールドアウトで11万人が観るという大変な売れ行きでした。

  • 『Michael Jackson Was My Lover』 という本が出版されます。
    これは3年前 性的虐待で訴訟を起こした少年の日記を元にしたという事で、ビクター・ギティエーレス氏が書いた本です。(※英語版/スペイン語版)
    内容は “有名な子役と性交渉を持った”事と、“マイケルがネバーランド牧場で子供たちに動物虐待を強要した”事だそう。
    出版の理由は、公には語らないという約束をマイケルが TV番組 「プライムタイム・ライブ」 で破ったことに、少年の実父が怒った為だそう。
    マイケル側の弁護士がMTVに語ったところによると、この本に関しての告訴は未定だそうです。
    また少年の母親も本を出版する予定とか。マイケルの結婚・子供の妊娠・再婚等に対して言いたい事があるが、公には語れないという誓約があるため大きな出版社では出せないそうで、出版できるような小さい出版社を探しているとの事です。

■'97.4.5発行分■  
  • “不当に解雇された” として元ネバーランド牧場の使用人により民事訴訟を起こされていた裁判で、マイケルはサンタモニカの裁判所で2月25日・26日、ビデオテープにより証言しました。
     「僕が憶えていることで言える事は、どの来客に対しても笑顔で快適に過ごして戴けるべく接するようにとの指示だけです。僕がネバーランドに居るのは何らかの目的ごとがある時か、または映画を見たりする時です。」
    と述べました。さらにマイケルは、
     「牧場での日々の問題は、本当に判らないし知らないのです。滅多にこの牧場に居ることは無いのですから…。」
    と付け加えました。
    マイケルは、自身の “牧場での日常の過ごし方”の中で、使用人を不当に解雇するような事は必然的に起こり得ないことを証言しました。

    この訴訟の審理は '96年9月25日に始まりましたが、ようやく今年3月初めに判決が下りました。
    陪審は、この使用人が “マイケルの資産の一部を盗んだ” として 6万ドル(約720万円)をマイケルに支払うよう命じました。
    原告の使用人は敗訴したばかりか、逆にヤブヘビの結末を迎えたのでした。

■'97.6.5発行分■  
  • 5月12日、マイケルの元ガードマンのジェローム・ジョンソンによる不当な訴訟をLAの裁判官デイビット・ポロビッツ氏は終結させました。
    その訴訟は、裁判の公正性を妨げるジョンソンの陰謀による不正な主張でした。彼は '96年4月、この訴訟と同時に彼の妻によって、マイケル,MJJプロダクション,ビル・ブレイ氏たちを被告とする旨の7千5百万ドルをゆする書類をマイケルに送っていたのでした。
    裁判官は、訴訟の全ての請求と 不当解雇としての申し立てを、「全く価値のない訴訟」 と見なしました。

■'97.10.5発行分■  
  • 8月26日、フィンランド・ヘルシンキ 2日目のコンサートにて。
    ジョニー・コクラン弁護士がステージに上がり、マイケルと抱き合うシーンがありました。

■'97.12.5発行分■  
  • マイケルへの100万ドルの中傷訴訟で不利な立場のフリージャーナリスト ビクター・ギティエーレス氏は、破産保護のため被告人への書類提出をずっと引き延ばし続けてきました。
    その事について、マイケルの代理人であるジア・モダバー弁護士は、
     「これはまさに一時的に(裁判の進行を)止めているという事だ」
    とプレスに話しました。
    また別のプレスによれば、
     「彼の取っている行動が詐欺や悪意として見える限り、破産宣告による支払い逃れは出来ない」
    とリポートしています。

■'98.2.5発行分■  
  • ラトーヤが 12月22日 「E!エンターティメントTV」 でインタビューを受けた際、クリスマスパーティには家族全員が集まり、長い間会っていなかったマイケル・そしてマイケルの息子プリンス君とも会うだろうと答えていました。

■'98.6.5発行分■  
  • 4月9日、LA陪審員はビクター・ギティエーレス氏がマイケルに270万ドル(約8億6千万円)を支払うよう命じました。
    これはギティエーレス氏が、マイケルが少年にイタズラをしているビデオテープを持っていなかった為。ギティエーレス氏はそのビデオを観たことがあると主張していましたが、証拠として提出しませんでした。
    マイケルはそのようなテープは存在しないと否定し、'95年にギティエーレス氏・パラマウント社・記事を発表したタブロイド番組 「ハードコピー」 に対し、1億ドルの訴訟を起こしていました。
    ドゥーン判事は、ギティエーレス氏の話は偽証であり マイケルの名誉を毀損したものとし、LA陪審員にマイケルへのダメージがどの位のものかを決定するよう依頼した結果、この日判事はマイケル側へ270万ドルを支払うよう命じたものです。
    マイケルの弁護士 ジア・モダバー氏は、裁判所の外にいた記者たちに、
     「マイケルは、相手側が270万ドルを支払う判決に満足しています。お金のために有名人たちのウソを書くタブロイドには、もう飽き飽きです。」
    とメッセージを送りました。

  • 4月14日、マイケルの弁護士 ジア・モダバー氏が、TV番組 「アクセス・ハリウッド」 でマイケルと訴訟について語りました。 【詳細

  • MJJ Productionの公式弁護士だったモーリーン・ドハーティさんは、2年前にマイケルを性差別の訴訟で訴えていましたが、敗訴。
    ドハーティさんは '93年7月に雇用され '94年9月に解雇されました。
    彼女は '96年3月、「性差別により解雇された」 とマイケルを訴えましたが、LA最高裁のローナ・パーネル判事は 3月30日これを却下、訴訟は根拠の無いものとしました。裁判所はこれを、多くは原告の思惑・推測によるものとし、またその主張は事実ではなく推測に過ぎず、性差別で解雇されたと言うには証拠不十分であるとしました。
    また、彼女の解雇と同時に、彼女を雇った人物を含む他の男女も解雇された事を述べました。
    加えて判事は、マイケルの弁護士への報酬と裁判費用を支払う責任が彼女にあるとしました。
    マイケルの弁護士 ジア・モダバー氏は デイリー・バラエティ誌に
     「この裁決に満足している」,「マイケルと会社の完璧なる潔白だ」
    と載せました。

  • 4月15日、ドハーティさんのマイケルやMJJに対する主張を、パーネル判事は9ページにわたる裁決で却下。
    ドハーティさんは、50ページにもわたってマイケル達を中傷、被害を告発。同時に、彼女と彼女の弁護士は、TVにて自分たちが勝訴するだろうと公言していました。
    この日、パーネル判事は彼女の主張すべてを否決し、マイケルとMJJ等の嫌疑を晴らしました。
    残るは、どの位ドハーティさんが弁護士への報酬としてMJJに支払うべきか・そして彼女が不当にMJJから内部機密を持ち出したか否かという点です。

  • 少年の実父が マイケル・米ABC放送・ダイアン・ソーヤーを相手どった 「プライムタイム」 民事訴訟について。
    5月上旬、カリフォルニア最高裁判所・カリフォルニア控訴裁判所によると、数ヶ月もの事情聴取が行なわれたものの、「6月に予定されていた訴訟はもはや何の意味も持たない」 としました。

■'99.10.5発行分■  
  • 8月18日、マイケルは '96年に少年の実父により起こされた訴訟(6千万ドル)に、勝利を収めました。
    マイケルの弁護人 コクラン氏は、
     「我々はこの公判に大変満足しています。
     何故なら、サンタマリアでの原告の訴えが根拠のないものだという事が証明されたからです。」
    と答えました。

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= マイケル、少年側と和解 =
'94年1月25日
( VOL.61 / Feb 1994 )

1月25日、両弁護士により少年側とマイケル側による和解が成立したとの発表がありました。

 ●マイケル側弁護士のコメント
 
マイケル・ジャクソン氏は、訴訟が起こされた当初から無実を主張し続けてきました。
もうすぐ訴訟問題は解決しますが、彼の無実の主張に変わりはありません。和解でマイケル・ジャクソンが非を認めたという事では決してありません。
彼は無実であり、マスコミの噂や当てこすりが彼のキャリアと人生を破壊することを望まないのです。
マイケル本人のコメントはいつになるか判らないが、いずれは真相を話すでしょう。
和解の金額については、今後も公表することはありません。

マイケル側弁護士 ハワード・ワイツマン氏(左) と ジョニー・コクラン氏(右)

 ●少年側弁護士のコメント
 
両当事者とも精神的な傷を受けており、当事者としてこの訴訟を続けることが賢明かどうか考え直すことにしました。そして原告側は和解に合意し、訴訟を取り下げることにしました。
この件においては、私の成すべきことは長い間苦しんできた少年の弁護をすることです。この少年が出来る限り報われるよう努めてきました。私は自分の成し遂げた事を誇りに思っています。少年には勇気があります。私は和解に満足しています。
少年は、刑事犯罪捜査において、ジャクソン氏に不利な証言が出来ます。何に関しても合意・または取り決めのようなものは存在しません。
和解の金額については一切明らかに出来ません。今後も言うつもりはありません。

少年側弁護士 ラリー・フェルドマン氏

 上記のように、マイケル側弁護士は 「和解でマイケル・ジャクソンが非を認めたわけでは決して無い。彼は無実だ」 とコメント、少年側弁護士は 「和解には条件や取り決めといったものは全く無い」 とコメント。
 和解金については色々な憶測がなされ、推定5百万ドル~5千万ドル(約5億円~50億円)と言われていますが、実際のところ具体的な金額は全く発表されていません。

 この和解により、民事訴訟は取り下げられました。
 刑事事件での訴訟については、少年が証言をしない限り訴訟することは出来ないので、和解が成立した今、刑事事件での訴訟は難しいと言えます。

【※付記 - “約2千万ドル” が、その後のメディアで一般化した和解金の額です。
 分割払いの年数は、“40年間” “10年間” “3年間” などの諸説(=勝手な憶測)が入り乱れました。
 また和解の基礎条件は、
   1. 和解金額を公表しない
   2. 少年側は、今後 事件(訴訟)内容を公表しない
   3. マイケルは、これまで主張してきたとおり潔白である
 の3本柱であるとされています。】

 こうした形の “疑惑”の決算について、有名人の訴訟を数多く扱ってきた弁護士ラール・フェルド氏はこう語りました。
ジャクソン氏は数億円の和解金を支払いながらも、少年が和解後に証言をしないかどうかを知らないというのは変に思います。
もうひとつ、地方検事が少年の父親を、マイケル・ジャクソンに対する恐喝で起訴しなかった事が、今回の和解とは無関係だったとは私には思えないのです。マイケル側が少年の父親の恐喝の件を起訴しようとしたが却下され、そのたった2日後に和解が成立したわけですから、なおのことです。
今回の結末は、何かとてもイヤな後味が残っています。
腕の良い弁護士として、フェルドマン氏(少年側弁護士)の仕事は、確かに素晴らしいものでした。依頼主のために出来る限り多くの金額を相手から取るという任務を果たしたわけです。
フェルドマン氏は、この事件をうまくマスコミを利用して公にし、マイケルに可能な限りプレッシャーをかけ、挙げ句に少年を守るため精神分析医が 「これ以上少年をさらし者にするのは良くない」 と言ったからと言って示談にしたのです。精神分析医はこの3ヶ月間何をしてきたのか、疑問ですね。
 フェルド氏は、突然に和解に合意した少年側にどうもしっくりしない所があり、少年の父親の “ゆすり”の件について起訴される可能性への焦りや その他の何か不安な材料があったのではないか、と指摘しています。

 1月26日、CNN・USA Today・ギャラップ社の3社による、この件についての世論調査が全米にわたって行なわれました。
 調査の結果は次のとおりです。

 ●マイケルは
和解すべきだった       23%
裁判をするべきだった     59%
 ●マイケルは芸能活動を
続けるべきだ      69%
やめるべきだ      18%
 ●和解に応じたことで、少年側は金めあてだったと思う
YES      77%
NO       10%
 ●和解は、マイケルが有罪を認めたという事になるか?
YES      55%
NO       40%
 ●疑惑は本当だと思うか?
思う       47%
思わない     35%
 白黒をはっきりつけるというアメリカの風潮から、「裁判をするべきだった」 と59%の人が答え、「芸能活動を続けるべきか?」 については ほぼ70%の人々が 「続けるべきだ」 と答え、殆んどの人たちが私たちFanと同じようにマイケルのこれからの活動に期待していることが判りました。
 「少年側は金めあてか?」 については、YESと答えた人は ほぼ80%にも及び、人々の少年側への不信感が伺えます。
 そして、「和解は、マイケルが有罪と認めたことになるか?」 の問いには、意外にも約40%が 「そうは思わない」 と答えました。「やっぱりマイケルはやっていたんだ」 という風に伝えられがちだった日本の報道を聞かされていた私たち日本のFanにとって、この地元アメリカでの意外にも多いマイケルへの支持率は、とても救われるような気がします。

 「きっと疑惑が晴れる日が来るんだ」 と心の中で固く信じていたのは、みんな同じだったと思います。
 しかしその一方で、このまま裁判になっていたら、あの “性器切断事件”のように写真が暴露され、報道も今にも増してエスカレートしてこれまで以上に苦しいことになり、何よりもマイケルと少年本人たちが一番傷つけ合いボロボロになるのではないか? 単なる勝敗を決めたハッピーエンドにはならないのではないか? …そんな事も懸念していました。
 陪審員の人種構成や、それに伴う 目に見えぬ人種問題の大きな壁,そして相手が子供だという事など、さまざまな障害がこの事件には含まれていると思います。

 “和解”という形は決してベストな選択ではないと思うけど、このまま裁判に持ち込むか和解かの方法しか解決策が無いとしたら、もし自分だったらどうしただろう?
 あれほど、無実を証明するために最後まで闘うと言っていたマイケルだからこそ、想像もつかない位 とても苦しい決断だったんだと思います。

 和解後もしばらくは、さまざまな報道がされるでしょう。
 しかしマイケルは、これから良い仕事をどんどんしていく事によって、裁判でたった十数人の陪審員によって決められてしまうということではなく 世界の何千人・何万人の人たちに認めてもらうという希望があります。
 どんなことがあってもマイケルは、私たちが昔から愛しているマイケルである事に 今でも何ひとつ変わりはないと思います。
 この地球上でたった1つの真実を知っているのは、陪審員でもマスコミでもない、少年とマイケルだけなのです。

 これからもマイケルは自分の信念を貫き、変わりなく良い仕事をしていくことでしょう。
 そしてそんなマイケルを、これからも見守っていきたいと思います。 ('94年1月29日)

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= マイケル不起訴 ― 捜査終結宣言 =
'94年9月21日
( VOL.68 / Oct 1994 ~ VOL.69 / Nov 1994 )

 事件発表以来、毎号アメリカ訴訟社会の問題点などの背景も含めて詳細を皆さんに伝え続けてきましたが、今年'94年4月に大陪審が解散したものの刑事事件としての捜査は続行されるという 私たちにとってはスッキリとしない発表を最後に、今日まで事件のことはあまり報道されませんでした。

 しかし9月21日(日本時間22日)、一応の節目とも言える捜査終結宣言が、LA郡検事局とサンタバーバラ郡検事局から発表されました。

 ここに至った主な理由は、捜査のきっかけを作り損害賠償請求訴訟を起こした少年側が巨額の和解金を受け取った後、「裁判での証言を含め捜査の協力は出来ない」 と通告した為にあります。
 その結果、事実上 捜査続行は困難となり、1年がかりの捜査の中で何ひとつ証拠立てることも出来ないまま、9月19日 両検事局と少年側の弁護士が協議し、今回の発表となりました。

 しかし時効成立までには5年あるので、その期間中は少年側が証言したり捜査に協力したりする事はいつでも出来ます。
 これから先の5年間、少年側が何も出来なければ、そこで初めてマイケルは社会的に身の証が立てられるという訳で、今回の宣言はどちらかというと灰色決着であり、諸手を上げて喜ぶわけにも行きませんが、私たちはマイケルが潔白であると信じていたいし、これから先も信じて5年後を迎えたいと思います。
 そうなる前にもマイケルはニューアルバムやその他の仕事によって、それを証明してくれるに違いありません。
 まずはめでたしって事です。

‥‥ 関係者たちの談話 ‥‥
 少年への虐待疑惑が '94年9月21日に不起訴となった理由を、検察側が発表しました。
「この捜査の対象であった少年が最近、私たち検察側に対し、自分が被害者とされる事件に協力したくないと言ったので、マイケル・ジャクソン氏への捜査は打ち切りました。
 のちに2人の少年が、マイケルによって性的イタズラを受けたとの調べも上がっているが、そのうちの1人の少年は外国人で本人は否定しており、もう1人は証言に応じないと言っています。
 万がいち 証言者の1人でも気持ちを変えたら、再び捜査を開始します。状況が変わって他の証拠が発見されれば・つまりむこう5年間の時効成立の期限内に何かLA郡で発覚すれば、再び検討します。もちろんその時の情報の内容にもよりますが。」
 少年が刑事事件に参加しない理由について、少年の弁護士は、
「現在の司法制度により自分の正しさが証明されるとは考えられないようだ。
 あるいは家族のプライバシーが守られるとは考えられない状況です。」
 検察側によると、LA郡とサンタバーバラ郡で400人以上の目撃者に連絡し、30人以上がサンタバーバラ郡の大陪審で証言を行ないました。
 しかし地方検事側は、証言者からは非協力的な態度が目立ち イラ立ったとの事。
 その中にはマイケルのスタッフもいたとの事です。

 “性的虐待捜査がマイケルに不名誉な結果をもたらしたのでしょうか?” とのマスコミからの問いに対し、サンタバーバラ郡の検察側から
「その原因は、あなた方マスコミにあるのです。私たちはただ任務を遂行しただけです。」
 地方検事側は、今回の捜査にはあまりお金がかからなかったとしていますが、LA郡側は発表していません。サンタバーバラ郡は、たった2千万円だったと概算を出しています。

 マイケルの弁護士ジョニー・コクラン氏が不起訴発表後に語ったところによると、水曜の朝マイケルと話し、
「この捜査が終わったことを本人も大変喜んでいます。奥さん(リサ・マリー)と家庭を築いていきたいし、これから再び活発に活動していきたいと言っています。
 今回の件は大変つらい出来事だったが、早く忘れたいとも言っています。」
 マイケルは検察の発表を受けて、NYから声明を発表しました。
「I am grateful to all of my family, friends and fans who have stood by me and also believed in my innocence.
 Lisa marie and I look forward to getting on with our lives, raising a family, and will never forget the unending outpouring of love from all over the world.
 GOD bless you.」

(僕をサポートし、僕の無実を信じて下さった家族・友人・ファンの方たちに、心から感謝しています。
 これからリサ・マリーと共に新しい家庭を築いていくつもりですが、世界中の皆さんが私に寄せて下さった愛情は決して忘れません。
 神のご加護を。)

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= 付記 : その後  =
( 付記文責 : らか )

 '05年の別件公判時、25歳になる元原告少年はサンタバーバラ郡検察からの証言要請を拒否。
 叔父のレイモンド氏によると、少年は証言を避けるため国外へ出たとのこと。

 '05年4月11日、代わりに母親が出廷し、当時を証言しました。
 マイケルと自分の息子が自宅や国内外のホテルで計40回ほど“お泊り”し、当初は母親として拒否したがマイケルが涙で抗議したため許可したと証言。そしてその翌日から高価なプレゼントを多数もらったと述べました。
 反対尋問では、民事訴訟で示談金を得た後にマイケルから逆告訴を受けていたと認めました。
 元夫(少年の実父)が、「マイケルとの関係は素晴らしい。なぜなら息子は一生金の心配をする必要がないのだ」 と検察長に述べていたことも認めました。
 そしてマイケルによる性虐待行為自体は1度も目撃した事がないと証言。

 同じく法廷で少年の母親は、息子とは11年間話をしていないと認めました。
 これは '05年11月29日、別件公判におけるマイケル側弁護士トーマス・メゼロウ氏がハーバード大学での講演で明らかにした事ですが、原告少年は '94年和解後、両親の親権を自ら剥奪したとのこと。
 そして親権とは別の保護(後見)権を、母親から実父へと移したようです。

 また前出の叔父レイモンド氏は '94年和解時の秘密協定書類にサインをしておらず、'04年に暴露本を出版しています。しかし彼もまた10年以上 少年と会っていません。

 この '05年の法廷には、当ページに登場した元メイド・元シェフ・元ガードマン達や、別の虐待被害者として彼らが名前を挙げた少年たちとその家族も出廷し、証言しました。
 うち いくつかは本文中に付記として添え書きしましたが、その他の主要なものは ―
  • 元側近のボブ・ジョーンズ氏(34年間勤務)は、近日発売の自著本で 「フライト中にマイケルが '93年原告少年の頭を舐めた」 とした記述について実際の目撃を否定、証人として彼を立てた検察側が慌てる。
  • 元ネバーランドのガードマン ラルフ・チャコーン氏は、'93年原告少年への虐待行為を2度目撃したと証言。反対尋問で、彼ら5人のガードマン達は '94年にマイケルを不当解雇で訴え敗訴・逆告訴でも負けて全員が自己破産に追いやられた事への逆恨みだとし、かつて周囲に 「1度も虐待行為を目撃していない」 と述べていた事を突きつけるも否定。
  • 元ネバーランドのガードマン カシム・アブドル氏は、マイケルと '93年原告少年の水着が2つ並んでジャグジーのそばにあったと証言、'94年の大陪審時の証言はマイケル側から死の脅迫を受けていたと涙を流すも、当時その直後に自分の子供をネバーランドのパーティに連れて行ったという矛盾を認める。
  • '94年に2人目の示談となった元メイド ブランカ・フランシアさんの息子本人が '05年4月4日、証言台に立つ。 7歳の時「くすぐりゲームで局部に触れられた」、10歳の時「ショーツに100ドル札を押し込まれた」、13歳の時「ショーツの中に手を入れられた」 等と涙を浮かべつつ詳細を述べるも、反対尋問での '93年・'94年・'04年時の捜査官聴取記録との照査では、ほぼ「憶えていない」で一貫。
  • フランシア母子の弁護士のクリス・カルマンさんは、'94年の示談は 「マイケルは自身の不適切行為を認めない」・「示談金支払いはあくまで名誉とイメージ守護のため」 との明記を容認したものである事を認める。
  • フランシアさんは、マイケルとウェイド・ロブソン君が一緒にシャワーに入っているのを目撃した等と '93年時同様 '05年でも述べるも、反対尋問で 「シャワーに人影がはっきり見えたわけでない」 事を認める。
  • ウェイド君の母親は、ネバーランドを 「この世で一番幸せな場所」 と評し、'93年原告少年の母親のことを 「男を利用し金を搾り取るタイプの女性で、マイケルは彼女を警戒していた」 と証言。

 当時の和解金は、少年へ1,530万ドル・各親へ150万ドルずつ・弁護士費用として500万ドルだった事が '04年6月に明らかにされました。
 すでに完済されているとの事ですが、支払いには保険会社が介在したとの話もあります。

 '05年8月5日、元原告少年は実父を告発しました。
 同居していたニュージャージーの自宅で、実父が12ポンド半(約5.67kg)のダンベルで背後から元少年の頭部を狙ったり、催涙スプレーのようなものを顔面に吹きつけ窒息を図ったというものです。
 ハドソンカウンティー家庭裁判所への申し立ては、裁判官が最終的な差し止め命令を与えるのを拒否し、仮差し止め命令だけを下しました。

 しかし '06年6月、ニュージャージー控訴裁判所の2名の裁判官はその暴行行為の重大性を考え、裁判の差し戻しを命令。「ダンベルの重量は、重傷か死を引き起こす危険を推測できるものである」。

 '06年9月の段階では、この裁判の実施やその結末など全て不明です。
 ハドソンカウンティー家裁も 少年側のブライアン・シュワルツ弁護士も 実父側のラウル・バスティロ弁護士も、取材を一切拒否しています。

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UPDATE - '08.12.01