三條さんインタビュー /ファン会見編
【マイケルのこと聞かせてぇ~ 三條さん

― 第2回バースディ・パーティより ―
( VOL.14 / Oct 1989 )

 '89年8月27日、約140名ほどの方が詰めかけて下さって大成功に終わったバースディ・パーティ。
 会誌でお馴染みの三條さんとご家族も、わざわざお越し下さいました!
 満場の拍手の中、三條さんは照れながらご挨拶。 '88年12月25日にマイケルに出したお料理の作り方を書いて持って来て下さって、みんな大感激! (※ポップコーンさんじょう氏のクリスマスクッキング 参照}
 さらに… “マイケルと写した写真のネガをクラブに貸して下さる” と約束して下さって、もう、大・大感激! 場内からは 「お世話になります」 「どうもすみません」 「ありがとう~」 と声が飛んでいました。
 三條さんに感謝!感謝!

 そして抽選会の後は “雑談タイム” の予定でしたが、みんなの気持ちを素早くキャッチ!
 急きょ “三條さんインタビューコーナー” を設け、みんなが喜んでくれたのは言うまでもありません。
 満場の拍手の中、再び三條さんの登場であります。 わずか15分程でしたが、次々と質問が飛びました。

S … 三條さん    ―― … 質問者     【 】 … 会場のリアクション

―― 会誌で、マイケルが夜中に 「三條、ポップコーン作ってぇ」 と書いてあったのは、ホントですか?
2年前('87年)はスタッフを通して色々やらなきゃならなかったんですが、去年('88年)は直接全部マイケル本人から私の部屋に電話が来まして。 私も海外で生活していたので、英語が少し話せますんで…。
それで、その日は夜中の12時に食事を出したんですけど、あまり食べなかったんです。食べる時もあるんですけどね。
その時は、先ほどの(ビデオ上映で流した)ペプシのCMにも出てるジミーが来てましたんで、きっと遊び疲れてお腹が空いたんでしょう。 【笑】
で、3時ごろ電話が来まして、
 「三條、寝てるの?」
って言うから、当然 「寝てましたよ」 って言ったら、
 「悪いけどポップコーン作ってくれない?」
って言われたんです。 3時ごろでホテルの厨房が閉まる前だったんで間に合ったんですけど。 【笑】
「作って」 と言われたのは事実です。 【大笑】
―― 普段もお化粧してるんですか?
僕は1日に3回ぐらい部屋に行くんですけど、通常はマスクしてますね。 【え~~っ?】
いや、冬場だったので、やはり風邪に気をつけてたんでしょうね。 一昨年に風邪をひいて大阪公演をキャンセルしていますから、それでマスクをしていたと思います。 そういう時は化粧はしていません。
ただ、あまり僕なんかに化粧をしていない顔は見せたくないみたいですけど… 【笑】
先ほどのビデオにもあったように、世界中を回って来たんで相当疲れてたってこともあって、昨年はあまり話をしませんでしたけど、普段は一応、化粧はしてません。
―― 何でもいいですから、マイケルのしゃべったこと教えて下さい 【笑】
去年ですと、丸井と伊勢丹に彼が行った時、文具メーカーの小さいテープレコーダーを買ってきたんですが、
 「説明書が読めないんで使い方がよく解らないから教えてほしい」
とか。
あと、英語で言う “MICHAEL” と 日本語の “マイケル” とは発音が違うものですから、彼には “マイクル” と聞こえるらしくって、
 「マイクルって何なんダ?」
って尋くんですよ。 【大爆笑】
で、 「みんな “MICHAEL” って言ってるんですよ」 って説明したこともありました。【超大爆笑】
それから、ジミーと食事をしている時に、ジミーに
 「僕は料理が作れないけれど、これから生きていく上で料理を勉強しようと思うんだけど、キミはどう?」
ってマイケルが尋いていたんです。
ジミーはまだ子供ですからね、「僕にはママがいるから大丈夫」 って言ってました。 【笑いの渦】

―― '87年に、(通訳の)パトリックさんが手袋をマイケルにもらったそうですけど、三條さんもプレゼントをもらったんですか? 【笑】
まぁ、プレゼントは私もいろいろ戴いたんですけど、例の帽子とか、音羽亭の僕の着ていた白衣の後ろにサインしてもらったりとか… 【うらやましぃ~】
いろいろもらってます。
また来年、こういう機会がありましたら持ってきて皆さんにお見せします。 【拍手!拍手!】
―― マイケルは自然食志向ですけど、どの程度詳しくてうるさいのですか?
2年前は、ビルさんとかフランクさんにかなりうるさく言われました。
必ずミネラルウォーターを使ってくれとか、ハチミツにしてくれ、ディープ・フライは駄目だとか… かなりうるさかったですね。
で、昨年は、ビルの息子さんのロードリック・ブレイが言うには、来日前に風邪でLAコンサートをキャンセルしてしまって、その時ドクターに 「動物性タンパク質を摂ってほしい」 と言われ、鶏肉なら高タンパク・低カロリーなので、去年は鶏肉料理も出したんです。先ほどお渡しした料理も鶏肉料理ですけどね。
ですから、どこまで菜食主義者かっていうと疑問なんですけど、健康には相当に気を遣っているので、ドクターからそうやって指示があれば鶏肉も白身も食べるようにしているっていう感じですね。
―― マイケルに関して、(三條さんが)素晴らしいと思うところは何ですか?
シンガポールに居る時にTVでグラミー賞を観まして、 「すごいアメリカの歌手がいるな」 と思った程度で、「マイケル・ジャクソンの料理を作ってくれ」 と言われた時はあまり実感が無かったんです。
いざ、コンサートに招かれたり 一緒に車に乗ったり、そういう事をいろいろしてますと、 「やっぱりすごい人だな」 と、今では感じています。
でもその時点では、ファンの皆さんには “マイケルと会える” って事は光栄なんでしょうが、僕にとっては仕事だったんで、毎日のように会っていてもあまり実感は無かったですね。
むしろ、食事を出し終えて仕事が終わると嬉しかったぐらいですから。 【溜め息】 【笑】
何しろ、彼の場合はすごく不規則なんですよ。コンサート日と普段とは違いますし。
1日に2食出すんですけど、コンサートのある日は(昼すぎ)1時ごろ出して、開演の2~3時間前に食べて。 ステージで動けるようにとの配慮なんでしょうね。



とにかく、その頃の僕にとってマイケルは仕事の対象で、特にこれといった感情は無かったんですけど、今はマイケルの事を自分なりに勉強してみて、すごい人の料理を作ったんだと思ってます。僕にとっては名誉ですね! 【大拍手!!】
―― ここだけの話にしておきますから… シェリルさんとはどうだったんですか? 【大笑】
(何のことか解らない様子。説明を聞いて…)
そういう、プライベートなことは判りませんねぇ。
僕らは食事時間以外はあまり部屋にも行きませんので、申し訳ないんですがちょっと判りません。


三條さん達にあてがわれていた部屋
―― また、マイケルから 「料理を作ってほしい」 と言われたら、作りたいと思いますか?
ええ。 これは自分にとって とても光栄だったんですが、'87年の時には
 「ワールド・ツアーについて来てほしい」
とか、昨年は
 「新しい家を買ったんで、そこで食事を担当してほしい」
と言われたんです。
エンシノと他にも3つぐらい家があるらしいんですが、エンシノの家は皆さんに知れ渡ってるみたいですけど、その他にLAから1時間半ぐらいの所にヘリコプターで通うと言ってましたが家を買ったんで (※ネバーランドの事)、そこへ来てほしいと最後の最後まで言われました。
でも、私もサラリーマンですから辞めるとしても簡単には行きませんし。
彼は、僕が個人で動いてると思ってたらしいんですよね。 だから 「呼べば必ず来てくれる」 と思ったらしくて…。 その辺はスタッフの説明も悪かったと思うんですけど、それでかなりモメたというか… 最後の方は口を利いてくれなかったりして。 【笑】
人から見れば非常に光栄なんですけど、僕も日本に戻ってまだ4~5年ですし、今では家族もありますんで、家族のこととか子供の教育のことを考えると即答出来なかったんです。
でも、今後ビルさんとかから 「また来てほしい」 と要請があれば、前向きに考えたいと思ってます。 【励ましとお願いの大拍手!】
―― マイケルが何か失敗したとか、ドジだなとか思ったことがあったら、教えて下さい。
さっきも話しましたように限られた時にあっているので、どういう風にドジなのかよく判りませんが、ただ、周りにとても気を遣う人だというのは感じましたね。
ファンからのプレゼントだと思うんですけど、サソリの絵が描いてあって 中でサソリが動いているような音のするオモチャがあって、それをたまたまビルとマイケルと3人でいた時に
 「これ開けてみて」
って言われてサソリの音に僕が驚いたら、それを見てマイケルが大笑いしてるんです。 【大爆笑】
そういう茶目っ気がすごくあると思うんです。
ああいう、スーパースターの割にはスタッフ全員にすごく気を遣って、だからこそ あれだけの   
あの、僕は、マイケル自身も偉大な人ですけど、彼に付いているスタッフもすごく偉大な人たちが集まっていると思うんです。
それはマイケル本人に人望(人徳)があるからだ、とすごく感じました。 【感動の大拍手!】

廊下で出迎えるMJスタッフ達 / 窓から見送るホテル従業員達


私達の突然の申し出にもかかわらず、こころよく壇上に上がって
ひとつひとつの質問に とても丁寧に答えて下さった三條さん。
そういえば電話でパーティへお誘いした時も、
「ネクタイをして行きます」 と私たちを感動させて下さいました。
そのお人柄だからこそ、マイケルも 「三條さんに来てほしい」 と
思ったのでしょうね。

三條さん、そして同行して下さった奥様・お子さん、有難うございました。

・・・ END ・・・

UPDATE - '08.01.08