UPDATE - '07.01.27
【 コンサート・レポート 】
≡ DANGEROUS Tour in JAPAN '92 編 (12/12 初日) ≡
( VOL.50 / Feb 1993 )
会場の東京ドーム・メインゲート
DANGEROUS World Tour オフィシャルパンフレット
日本公演チケット
1992年12月12日 午後6:30、公演時刻直前… 場内に緊張感が走る。
まだざわめきが残る中、一瞬にして東京ドームが闇に包まれた。
ずっとずっと待ち侘びていたこの時が来たのだという感激からなのか、感極まる絶叫が場内を埋め尽くす。
ステージ両脇のスクリーンには、レジェンド風に編集されたマイケルのコンサートでの様子やファンのリアクションが次々と繰り出され(※"BRACE YOURSELF")、心臓にズンズンと響き渡るサウンドで、会場内を一層熱くさせる。
そのフィルムが終わると同時に、ステージにライトがボンヤリと当たり、スモークが焚かれてゆく。
ステージ中央を食い入るように見つめる約4万5千人。
パンサーの鳴き声とともに爆音が鳴り、ステージ中央下からいきなり飛び出てくるマイケル!
と同時に、上からは滝のような花火が一面に降り注いでいるのだ。
マイケルは身動きもせず、歓声の中 佇んでいる。
マイケルが左に振り向く時… サングラスに手をかけ ゆっくりと・しかも無表情に外す時、その歓声はさらに高まる。
ガラスが割れる音がし、サングラスをステージ右に投げ捨て、音楽が鳴り始める。
■JAM■
マイケルはステージを右へ左へと動きまわり、厳しい表情で観客を圧倒するかのように凝視し、歌い踊り続ける。
音が止まり、マイケルはサングラスを外してポケットに入れるポーズ! ダンサーとともにキレの良いダンスが再び始まる。バックミュージシャンのラップソロ、マイケルはダンサーと踊り続けている。
ステージ中央でストップモーション、マイケルは片手を高々と上げキメのポーズ。
[※14日はこのキメポーズの時、ちょっとヨロけてしまったのでした。]
曲が終わり、ステージが暗い中、日本語でご挨拶。
「コンバンワァ~~」 「コンバンワァ~~」 と2回繰り返し、あとはマイケル語。
「Hee-Hee」 「Hee-Hee」 「Hoo-Ooh」 「Hee-Hee」 「Aaow !!」。
「How are you doing」。
衣装ジャケットを脱ぎ、ゴールドTバック・レオタード姿に。
■Wanna Be Startin' Somethin'■
今まで、これがオープニング・ナンバーだっただけに、なぜか妙にマイケルが元気に見えてしまうのだ。
ステージ左で下から吹き上げる風とともにビシビシとポーズもキメるお馴染みナンバー。
曲後は、
「How are you doing」 「Hee-Hee」
等と言いながらひたすら汗を拭き、そのタオルを客席へと投げ込む。これは毎回やっている。
■Human Nature■
チーチチ チーチチ(私にはこう聴こえるのですが…?!)というマイケルの声で、"Human Nature" が始まる。
ステージに照らされる美しいライトの中、マイケルは堂々と歌い上げてゆく。
空を握り 掴み取るような手の動きに吸い込まれてゆくようだ。
「♪See that girl…」 で、客席を指差す時、そちら方面の方々、ギャーワーギョエ~~v の大喜び。
マイケルも期待どおりのそのリアクションに得意げに歌い続ける。
曲が終わりに近づき、スポットライトの中、パントマイムか機械仕掛けの人形のようなパフォーマンス。
客席に背を向け、光に消えてゆくマイケルは、肩をクネクネと揺るがせ歩くように足を運ぶのだった。
[※曲中、♪Why, why♪ と場内にも歌うようリードするところで、「モットォ~!」なんてことを言っていた。
日ごとに「モット」が「マットォ~」ってなってしまうマイケル…]
曲後、ステージ両脇の垂れ幕がスルスルと変わってゆく。
はじめは目玉マークだったんだけど…。(3枚分割の幕がのちに1枚1枚変わってゆく)
1枚が変わり始めると片目だけが下に下がった状態になってしまい、観客の中で 「あ~目が!! 目が!! 落ちたぁ~」などと心配している人もいた。
※ 垂れ幕&スクリーンの配置 (海外公演時のもの/冒頭・トースタージャンプ後の仁王立ちシーン)
■Smooth Criminal■
ステージに白い垂れ幕が3枚下りる。
幕の後ろでは、汗を拭き 少し髪を整えながら白いジャケットを羽織り 白い帽子を被ってスタンバイしているマイケル。
"Heartbreak Hotel" の台詞が流れ、マイケルのシルエットが映し出される。垂れ幕の後ろでパフォーマンスしているマイケルの影が次々に変わり、その足の長さと細さが強調されるようだ。
音楽がバーッと始まると幕が引き上げられ、マイケルの登場!
ボンっという爆音で45度近く前傾するマイケルとダンサーに歓声が高まる。一番の見せ場なのだ。ステージ上にある何かに靴の底を引っ掛けているように見えたのだけれど…。元の姿勢に起き上がる時、グーッと背を反らせている。
[※17日、この前傾で左足を引っかけ損なったマイケルは、左足を前に出したスタイルでゆっくり傾いたのでした。]
機関銃の音で終わる時、ダンサー1人1人が服に花火を仕掛けているようで、身体中から飛び散る火花とともに倒れる。
ステージ・スタッフが、その死体(?)をズルズルと引きずって お片づけ!
ゆっくりと立ち去るマイケル。
■I Just Can't Stop Loving You■
静かな曲がゆっくりと流れ、やがて前奏へと繋がって曲が始まる。
ステージ右から歌いながらゆっくりと歩いてくるマイケル。そして右手をステージ左へと差し伸べると、サイーダ・ギャレットが登場。
熱唱する2人。
サイーダの左太ももに右手を添えるマイケル、その手に重ね合わせるサイーダの左手。
[※31日の最終日はサイーダがピンクのウィッグを被っていて、それを見たマイケルはプッと吹き出しクスクス笑って喜んでいた。]
■She's Out Of My Life■
"I Just Can't Stop Loving You" が終わり、ステージが途端にライトダウンし、"She's Out Of My Life" が始まるというお決まりメニュー。
コンサート日ごとにステージに上がるラッキーガール達を、マイケルはそれぞれ優しく抱き寄せる。
(感激のあまり泣き出す子や、膝がガクガクになっちゃう子、ステージ上でピョンピョン飛び跳ね喜び泣く子、ボディコンブイブイでマイケルの抱きつく人、マイケルの身体中を触りまくりの人、と色々いて結構面白かったりするのです。女の子が客席から選ばれステージに連れて行かれる時、スタッフからの説明があるらしく、「マイケルを引き倒さない限りはどんなリアクションもOK、思いっきり抱きついても何してもOK。その方がマイケルも喜ぶから!」 っていうような事を言われるそうです。)
※ 海外公演時のもの
マイケル、"泣き" の場面での会場からの声…
「がんばってェ~マイコー!」 「マイケル泣くなヨー僕がついてるゾ! 男だろー」って叫ぶ男の子がいたり、結構まじめに声援送ってる人がいるから嬉しい。
■MOTOWN Medley (I Want You Back , The Love You Save , I'll Be There)■
立ち直りの早いマイケルは、ニッカニカ笑顔で元気いっぱい歌い踊る。
"I'll Be There" で会場内が明るくなり、観客は両手を高く上げ、マイケルのリードに合わせゆらゆらと大きく左右に振る。会場全体が一体となりパフォーマンスしていた。
"I'll Be There" の曲が終わると、ステージ上にスタンドマイクが5本立っていて、それぞれにピンスポットが当たってゆく。マイケルが順番に名前を呼んでゆく。
「ティト、マーロン、ジャッキー、ジャーメイン、ランディ… I love you all」。
再び音が鳴り、右手を前に突き出すポーズで終わる。
■Thriller■
ピシピシという音と湧いて出るような音の中 スモークが焚かれ、"Thriller" のジャケット姿でマイケルがステージ中央にスタンバイしている。
両手を左右に大きく広げ 真上を見つめ、「ウォ~~ッ!!」と叫んでいるマイケル。ステージは一段階 下に下がって(マイケルの位置)、後ろにゾンビの棺が現われるのだ。
キレの良いゾンビダンスのあと、後ろの棺の1つに隠れ、代わりに狼のお面を被ったダミーマイケルの登場。(これがまた足が短くて ちょっと貧弱な奴だったりするわけです。)
棺の中に再び押し込まれたダミーマイケル。棺に大きな布が被せられ空中に上がってゆき、パッと布を引き抜くと既に棺が消えているというマジック。(この間マイケルは "Billie Jean" スタンバイのため一部高く上がったステージに行っているわけです。)
[※30日はバックの音楽が少し気になるらしく、しきりに何か指示していたマイケル。]
■Billie Jean■
帽子を右手で押さえ、ピンスポットに包まれたマイケル。
高く上がったステージがだんだん下へ下へと降りてくる。
"Thriller" で一気に盛り上がった場内の歓声がさらに高まり、目が釘づけになってしまう。
ムーンウォークのマイケルに、驚きとも思える「ウォ~~」という歓声。ピンスポットがムーンウォークするマイケルの姿を追い 照らしているのだ。
キラキラと眩しいスパンコールの輝きが美しく、しなやかにジャケットの裾を捲り上げるたび、その輝きが増す。
サーッと帽子を客席に投げ込み、その行方をちょっと確認したマイケルはスタスタと暗いステージを立ち去る。
■Interlude(ビデオ上映)■
両脇スクリーンに映し出された映像は、"Black or White" のSF後半(パンサーから変身 ~ またパンサーに戻るまでの部分)。
■Working Day and Night■
金のジャケットにブルーのレインコート(じゃなかった)ズボン姿のマイケルが、勢いよく登場!
繰り返されるストップモーションのたびにキメポーズを作る。グッと前に突き出した握り拳…
[※何かこだわりでもあったのか、一度ビシッとキメた直後、ピンと人差し指を出したのは17日のことでした。]
ダンサー・ミュージシャン・コーラス全員が、ステージ上を右へ左へとパフォーマンス!
ドラム・ソロの中、ステージ狭しと駆け回り、マジックでもかけているようにバックコーラスやミュージシャンの顔の前で手を操るマイケル。
サイーダのお尻をペンペン叩くなんてのも見どころだったかも?!
マイケル専属カメラマンのサム・エマーソンは、毎回のように客席から子供を選んできてステージ中央の階段("She's Out Of My Life" で女の子が上がってゆく階段)に座らせ、マイケルのステージを観せてあげていた。
[※14日は、ネコ耳カチューシャ(コーム)を頭につけたカワイイ女の子2人組が座っていて、ジーッとマイケルを見ていた。マイケルもその子たちの方が気になるらしくニコニコ笑いながら歌っていた。]
[※17日は "JAM" のコスチュームそっくりでサングラスをかけた男の子を座らせていて、その子を見たマイケルはもう笑いが止まらないって感じで大ウケし、ゲラゲラと笑い続けたりした。]
ステージ右に椅子が出され、そこに座ったマイケルは頭から大きな布をスッポリと被らされる。
♪ジャン ジャン ジャン…♪ と音が鳴り続けているうちにステージ左からスモークが!(この間マイケルは "Beat It" スタンバイ!)
■Beat It■
♪ゴーン ゴーン♪
ステージ左のクレーンに現れたマイケル!
黒いゴミ袋マント(?!)を羽織り、拳を握り締め、片手を高く上げガッツポーズで 「オォ~~ッ!!」と叫びながらのお出まし。クレーン下から吹き上げる風で、マントも髪もボワボワ状態だ。
マイケルの「オォ~~ッ!!」の声に会場中が興奮していて、男も女も子供もオジさんも、とにかく誰もがみんな「オォ~~ッ!!」。
クレーンから全身を前に乗り出すマイケルの顔が怖い。
曲の中盤の決闘シーンは、ダンサーの見せどころ。
マイケルは後ろへ下がり、汗など拭きながらオレンジジュースを一口二口飲んでいる。
曲の後半ではマイケル、チョップチョップで頭をブンブン振り回し、ボルテージをガンガンに上げまくっている。
ドカ ンという花火の爆音で終わる。ピンスポットの中、両手を広げ立ちすくんでいるマイケル。
暗いステージをブラブラと歩き回りながら、
「Hee-Hee」 「Hoo-Ooh」 「Aaow!!」 のマイケル語。
客席をジーッと見つめながら、ひたすらブラブラ歩き回る。
[※22日は、マイケルは曲後の暗いステージ中央に腰かけて座ったり寝っ転がったりしていた。]
[※24日は、何を思いついたのかステージ下へ降りようとして階段を途中まで歩きかけていたが、スタッフと何やら話し込んで諦めた様子だった。]
[※30日は、ひたすら歩き回っていた。]
■Interlude(バンド演奏)■
ちょっとひと休みのマイケルかな?
バックミュージシャンの演奏がしばらくある。
[※12日は "Can't Let Her Get Away"]
[※24日は "きよしこの夜"]
[※31日は "蛍の光"]
■The Way You Make Me Feel■
ブルーのシャツに白のひもベルト。
華麗に踊るマイケル。
[※17日はヒラ~リと手を横に出し踊りの振りをしたところ、1回間違ってしまったマイケルは、ちょっと照れ臭そうにしてたけど慌てずうまく切り抜けて歌に入っていた。ダンサーはポーカーフェイス。]
[※19日はダンサーの女の子の手にチョンっと触ったりしながら追いかけて楽しんでいた。]
ステージ右側にダンサーとともに客席を指差しながらニヤけて踊るマイケルが、またなんともカワイかったりする。
指を差されたその方面の方々、キャーワーギョエ~~v で大喜び。
曲ラストのキメポーズは… ステージ中央・しかも一番前の前まで出て、フワァ~と右手を横に伸ばしポーズをキメる。下からもフワァ~と風が吹き、マイケルのブルーのシャツと髪の毛が しなやかにたなびく。
[※24日・30日・31日は、この曲と "BAD" は無しでした。]
■BAD■
チカチカとフラッシュがステージに光り、"BAD" の文字を作っていく。88年とは少し違うアレンジで曲が始まる。
"BAD" でも、また会場中が一気に盛り上がり歓声がひときわ大きくなるのだ。
バックコーラスからミュージシャンまで1人1人を紹介してゆくマイケル。
ドラムのリックを、「リッキー! リッキー! リッキー! リッキー… リッキー、リッキー、リッキー…」。
「Hee-Hee」 「Hee-Hee」 「Hoo-Ooh」 「Aaow!!」、一声一声に同じように声を返す観客。
マイケルはエヘヘッと笑ってた。
■Will You Be There■
レーザー光線とスモークで雲のようなライティングが会場をスッポリと包み込んでいるかのようである。
その光線の創り上げる 夢のような雲を見上げる観客。
"Someone Put Your Hand Out" のインストが流れ、"Will You Be There" の曲へと繋がってゆく。
ステージ右からターバン姿のダンサーが現れ、ダンスが始まり… そして静かに現われるマイケル。白いシャツ。
MTV10周年で観せてくれたパフォーマンスが再現されているような錯覚さえある。
ビシッバシッと速い動きのマイケルとは正反対に、緩やかに優しく踊るマイケルの表情はとても美しかった。
曲が終わりに近づくと、小さな子供(ダンサーと同じ衣装でターバンも巻いている)が出て来て、マイケルはその子を自分の元へと寄せ… 語りに入る。
ステージ右上から天使が現われ、マイケルの右側へと降り立つ。その大きな翼に包まれたマイケルが天使に頭を傾けるととも曲が終わり… 日本語で「アイシテマス」、そして投げkissv
[※19日・22日・24日・30日・31日は天使が現われず、マイケルと子供のツーショットで曲が終わるのだが、いつも「アイシテマス」と言ってくれていた。]
[※30日は、歌い終わったマイケル…その後、すすり泣くような声が何度も聞こえたのだけれど…。]
■Interlude(ビデオ上映)■
"Black or White" カルキン君のシーン。
左右のスクリーンに別々の映像が映し出されていて、左はカルキン君Version・右はパパ&ママVersion、という感じだ。(画面多重とでも言うのでしょうか?)
ギターが鳴り続ける始まりのシーンあたりまでで、その曲に合わせてステージカメラスタッフの人が頭を上下に(思いっきり)ブンブン振って踊ってたりするのが結構楽しかった。(ノリの良いスタッフだわ!)
■Black or White■
ビデオ映像が終わりに近づく頃、マイケルがステージ右からサーッと駆けてきて中央奥でスタンバイ。
頭をポリポリ掻きながら待っている。
奥から前方へ勢いよく走ってきてジャ
ンプ!(両足をパーッと左右に広げ) とともにステージ左右から火柱が吹き上がりドカンと花火が鳴る。再び会場中がウォーッという歓声で埋め尽くされ、ドーム中が沸き返っていた。
ポップアップしたリズムだがマイケルの男っぽいド迫力パフォーマンスで観客を一層熱くさせる。
ラップの部分に入ると、マイケル&ダンサーはステージ左側へ片寄りダンスしていて、ラップが終わると同時に照明が全部消える。そして再び音楽が始まり、激しく踊りだす。
曲の終わり部分でギターとドラムが鳴り続け、マイケルは上下に頭を(髪も)ブンブンと振り回す。ひざまずいて頭を振っているマイケルは、きっと血圧250ぐらい上がってるかも(?!)
曲が終わり、汗だくのマイケルは、またステージを右へ左へとポヨポヨと歩き回ったりする。(暗い中で)
[※30日、ガンズのスラッシュ登場! 咥えタバコにシルクハットのスラッシュがギターをベンベン弾きまくる。ギターのジェニファーに多少気を遣いながらもマイケルはもうニカニカ笑顔がやめられない! ノリノリ状態で大ハリキリのマイケル。サウンドもスラッシュ風にアレンジメントしていてすごくカッコイイ。スラッシュ登場とともにステージと客席の間に新聞社などのカメラマンがドヤドヤ入って来てフラッシュの嵐。最後に「スラァ~~ッシュ!」と紹介した後、日本語で「アイシテマースv」。そういえば…この日、曲前の暗い中で屈伸運動してたっけ!]
[※31日にも共演したスラッシュ。30日は結構ポーカーフェイスだったスラッシュも、この日はニッカニカの笑顔でマイケルとの掛け合いもバッチリ決まってる。もちろんマイケルは超ご機嫌スマイルだ。ラップ後のストップモーションでも、スラッシュはギターを弾き続け、マイケルは目を閉じたままニヤけてきてしまう。ギターソロが結構長く続き、暗いステージ上でマイケルがウロウロしながら笑っていて、再び曲が始まると大慌て!!って感じでクルッと正面を向いて歌い、厳しい表情を作ろうと努力はするが どこかしらニヤけていたマイケル。31日も、曲が終わったあと照明が一気に明るくなり、マイケルはスラッシュを「スラァ ッシュ!!」と紹介していた。]
■Heal the World■
左右スクリーンに映し出されている映像は、"BRACE YOURSELF" のように子供たちといるマイケルが次々と出てきて… そして "Heal the World" のSFの一部へと移ってゆく。バックに流れているのは "We Are The World" のインスト。
暗い会場内にペンライトが輝き、まるで天の川のように美しい。ゆっくりと左へ右へとその光が揺れ 美しさを増してゆく。
映像が終わると、バレエダンサーが(新体操のおねえさんとも言う?)地球柄のボールを見事に操りパフォーマンスを観せてくれる。ピタリと決まるたび会場内から拍手が起こる。
そのボールをステージに転がし… 現われたマイケルがそれを拾い上げ、バレエダンサーに一礼し右手を差し伸べ thanksの意を表す。
※ 別日の画像
"Heal the World" の曲が流れ、歌が始まる。
歌が中盤に差しかかると、ステージが(一部)上へと上がってゆき、そのステージとともにマイケルも上へ上へと上がってゆく。下から大きな大きな地球が出現。次第に上がってゆくマイケルは大きく両手を広げ、全てを包み込む笑顔で優しく優しく歌い上げてゆく。客席をあちこち指差し歌い上げるのだ。会場全体が一体となり優しく揺れる。誰もがみな優しく穏やかな気持ちで揺れる。この会場も、世界中の子供たちも、そして生けるもの全てが、大きく広げたマイケルの両腕の中に包み込まれるひとときだった。
高く上がったステージの左から1本のロープが下に伸びていて、それに掴まり下へ降りてきて、左から各国の民族衣装で着飾ったダンサーと子供をリードして歩く。マイケルに手を引かれトボトボ歩くカワイイ子供たち。大きな地球儀を取り囲むように1つの輪になって歩いてゆく。マイケルは前後の子供たちに優しく微笑みかける。
曲も終わり、いちばん幼い子供を抱き上げ、その子のほっぺにチュッチュッv とキスをして、日本語で「アイシテマス」 「I love you. Heal the world」。
抱きかかえた子供を連れ、ステージ右へ去ってゆくマイケル。Vサインで笑顔。
[※17日、幼い子の両頬を片手でポヨポヨと何度もつまんでいた。一度ステージから去ったマイケルが、すぐまた子供を抱いたまま出て来て、いつまでも会場内を見ていた。]
[※19日、子供にチュッとキス2回。その音が結構大きくマイクに入り、「ブチュッ ブチュッ」音だった。ステージから去りかけ右に立っている時、メイクのカレン・フェイと何か話していて… その音もマイクに入ってしまい、マイクを手で押さえながらしゃべっていた。]
■Man In The Mirror■
黒のジャケット("Who Is It" のジャケット写真で着ている物と同じ)姿で現れ、歌い始めたマイケルは、次第に熱っぽくなってゆく。
クルクルと素早いスピンで両膝をステージに付き、前屈みの姿勢で歌の中へ入り込んでいるマイケル。ゆっくりと立ち上がり、会場中の右に左に上に下に指差し歌い続ける。
「Make that change…」
歌が終わり、日本語で「アイシテマス」と言った後、バックコーラスやバックミュージシャンと1人1人抱き合いながら "お疲れ様"。
そして「I love you」と言い、再び音が鳴り出しステージ右から花束を持った小さな女の子が現われ、マイケルへ渡す。マイケルはそれを受け取り、女の子にチュッv
「I love you」の言葉を残し、花束を高く上げステージから去る。
会場中がそのラストナンバーに歓声を上げ拍手で埋め尽くされている時、突然ステージ中央最前から扇形に花火がバーンと飛び散って、会場内が驚きの歓声…。コンサートのラストシーンがこれなのだ。
[※24日、「○○○? ミンナー…。」と何か呼びかけていた。]
[※30日、赤いシャツに赤ストライプ入り黒ズボン姿のマイケル。歌っている途中で赤シャツの裾をズボンからズルズルと引っ張り出していた。(始めシャツの裾がズボンの中に入っていたのです。)]
マイケルのステージが終わり、会場がパーッと明るくなった。
客席を退場状態にする前に係の人が出て来て、今回のヒール・ザ・ワールド基金について説明をする。
「えー マイケル・ジャクソンが会長を務めますヒール・ザ・ワールド基金ですが…」。
会場入口付近に募金箱が設置してあり、そこに募金して下さるよう協力を呼びかけていたのだった。
会場で配布された、募金・子供たちの詩や作文の募集に関するフライヤー
■その他コンサート関連■
[19日]―
87年・88年・92年の通算入場者数 100万人を突破。(日本での外国人アーティスト史上最多入場記録)
100万人目だったのは、横浜市在住・中2のN山A子ちゃん(14歳)。
開演前のマイケルと楽屋で対面し、「おめでとう」と書かれたサイン入り記念ボードと記念写真を受け取る。
[24日]―
ニッポン放送『24時間チャリティー・ミュージックソン』の一環で、筑波大付属盲学校の子供14人をコンサートに招待し、楽屋で対面。
マイケルに歌を披露したり握手をし、その後マイケルが設えた席でコンサート観賞
[31日]―
"Man In The Mirror" を歌い終えステージから去ったマイケル。音楽はいつまでも鳴り続け… バックコーラスのケビンがカウントダウン!(エーッと期待外れの大騒ぎ)…しかも1993年5~6分前。スクリーンに HAPPY NEW YEAR の文字が映り、そのあと赤シャツ姿のマイケルの笑顔v
本当のカウントダウンは会場からのコールだった。
あらかじめ2日前から各スポーツ紙で報じられていたが、中止を知らない観客が当日多くいた
なんともマイケル "らしい" ラストだったけど…
カウントダウンよりもっともっと素晴らしいものをステージで観せてくれたわけだし、
それより何より多くの人へ優しさ溢れるハートを示し、本当に大切なもの・心は何なのかと
呼びかけ教えてくれた事に、ただただ 「ありがとうマイケル」と思えてしまったのでした。
マイケルが本当に観せたかったのは、その清らかなハートだったのだと思います。
カウントダウンにせよ クリスマスにせよ、日本の企業側の思惑に過ぎず、
マイケルの本意はまた違うところにあったように思うのは私だけでしょうか?
31日のコンサート後、「マイケルのバーカ! パーンチ!」 などとフザケたけれど、
本当に彼に伝えたかった言葉は…
"Thank you MICHAEL. I love you."