UPDATE - '06.10.20
キャピトル東急ホテル フロントマン・吉原さんインタビュー
( VOL.16 / Dec 1989 )
来日中の宿泊先だったキャピトル東急ホテルのフロントマン・吉原さんへの、Nさん直撃インタビュー編です!
(インタビューは今年('89年)の夏、インペリアル・スイートの部屋にて)
――
キャピトル東急ホテルには、昔ビートルズなどいろいろな有名アーティストが宿泊しているわけですが、マイケルの時も多くのFanがホテル前に来ていて、それらと比べてどうでしたか。
Y
Fanの数は、ビートルズの方が多かったようです。ここの隣にある山王ホテルの屋根の上に外国人の家族の子供がずーっといました。
ただマイケルのFanの方は、夜中もずっといました。帰らないのでちょっと心配でしたね。
――
Fanに対する警備は厳しかったですか。
Y
厳しかったです。今までで一番厳しかったですよ。多分。
――
警備の方は何人ぐらいでしたか。
Y
正確な数は判らないけれど、麹町警察の方にもずいぶん手伝ってもらったし、日本警備保障のガードマンも専用に雇いましたしね。
――
こっそりホテルに入ってしまうFanは、どこかで見つかってしまったりとか?
Y
どこかで引っかかるでしょうねぇ。ここ(インペリアル・スイート)まで来れるというのは、まず無いですね。
――
Fanの行動で、何か困ったことはありましたか。
Y
ウ~~ン?
まぁ、マイケル・ジャクソンのスタッフはすごく教育されていて紳士だったから変なトラブルは無いんですけど、他のアーティストなどはFanとバンドの人が変なふうになったり…
結局ホテルの側としても、そういう人達は困ってしまうんですよ。
――
マイケルのスタッフ側から何かホテル側への要求はありましたか。
Y
彼の食事のことでね。
自分でコックさんをピックアップして連れて来られたんですけれど… 前は女性だったんです。その人はクビになり、三條さんになったんですけどね。
普通は、これだけ高い部屋にずっといると、例えばルームサービスをたくさん使ってくれるんですが、マイケル・ジャクソンの場合はみんな野菜ばっかりだからね。(笑)
あとは、バブルスくんの事ですね。
――
'87年と'88年との違いはありますか。
Y
やはり2回目は、こちらも大分慣れてきましたからねぇ。
最初のうちは掃除するのもメイドさん達が、彼が居ない間にパッとやらなければいけなかったから… 彼はいつも居るわけだからね…
とっても散らかすからぁ~~(笑) もーホントに!!
――
どんな風にですか。
Y
ステージ衣装なんか、ここに上着!ここにズボン!ここに帽子! って具合に!!
歩きながら脱いでるんじゃないかなぁ?
――
どんな所へ出掛けたか判りますか。
Y
みんな週刊誌等に発表されたような所ばかりですけどね…
キディランドが一番多いんじゃないですか。
――
この部屋は改造したわけですが、このままずっと残しておくのですか。
Y
改造して良くなったわけだから、勿論そのまま残します。
ただ、ここも隣の同じタイプの部屋もだいぶ古く、25年になりますからねぇ。いちおう来年か再来年には改造するかもしれません。
――
'87年に改造をし、'88年もまた改造したのですか。
Y
いいえ、それはありません。
プレゼントもいっぱい来ていて、'87年の時は1つの部屋が物置のようにプレゼントだらけでした。
'88年は、自分の部屋やスタッフの部屋に置いてありました。
――
プレゼントは、'88年の方が少なかったですか。
Y
そうかもしれないですねぇ。'87年の時は、後半ぐらいから子供連れの方がとっても多かったですし。
――
ベッドメイキングなどは、ここのホテルの方がしていたのですか。
Y
そうです。10階専用の人がいますので。
――
ビル・ブレイさんやバブルスを部屋に呼んだりしていましたか。
Y
ビル・ブレイさんは、いつもこの部屋に居ました。
バブルスくんは最初、この部屋の近くに部屋を取るはずだったんですが…
彼は要するに、この部屋の近くには誰も居てほしくないんです。ですから違う部屋に移しました。
ほとんどスタッフとは会わなかったみたいですよ。ただブレイさんだけは、父親みたいなもんだからね。
ビル・ブレイ氏/10階スイートの廊下にて
――
吉原さんは、マイケルとよく会いましたか。
Y
会いましたよ。
'87年は行き帰りの時(部屋を出て行く時)、メイドさん達もみんな並んで見送りしてたんです。帰りも時間に合わせて待ってました。それが本人も楽しみだったようです。
コンサートの時は、出掛ける時も帰って来た時もステージ衣装です。
――
彼に対しての印象はどうですか。
Y
愛想が良かったですよ。本当に!
ヒルトンホテル時代に、ジャクソン5の時にも見ているけれど、あのまま大きくなったみたいですね。とっても良い青年ですよ。
――
彼が話しかけて来たりとかしましたか。
Y
それは無いけれど… でもちゃんと「ハーイ!」って言うからね。
――
マイケルに関するホテル内での事件やエピソードはありますか。
Y
それはあまり無いですけれど… ロビーとかに歩いて出てくるということも無いですから。
――
ホテルの黒板のことですが…(彼がメッセージを書いた黒板)
Y
どこかで保管してあると思いますよ。
――
マイケルは、Fanが外で待っているという事を知っていましたか。
Y
もちろん! もちろん!
出掛けていく時、子供連れの方のほうへ行き、握手したり話しかけたりもしたようですよ。
――
プレゼントなどは、スタッフの手から彼へ渡るのですか。
Y
まずキョードー東京(プロモーター)から、こちらのボディガードの部屋に持って来たりとかね。
――
部屋に飾られた絵などはレンタルですか。
Y
インターホーンという会社があり、そこがこの部屋のインテリアを全てして、家具もデザインもやってました。
今は日本調ですが、彼が泊まった時は もっとモダンなデザインでしたね。絨毯も、ホテル側の物の上に もっと良い絨毯を敷いてました。
壁や置物は同じです。
――
マイケルが帰国してから、どんな方がこの部屋に泊まられましたか。
Y
何人かVIPが使用しました。(新婚さんにオマケで泊めた事もあります。)
キャピトル東急ホテルの皆さ~ん! その節は大変ご迷惑をおかけ致しました!
インタビューに応じて下さいました吉原さんに感謝申し上げます。
インタビューをして下さったNさん、どうもありがとうございました。